自分の命のために
我が家に春の訪れをいち早く告げてくれる、裏庭の河津桜。
ここしばらく塞ぎがちの日々だったけれど、今朝咲いているのを見つけて、なんだかほっとした。
こんな田舎の、ぽつんと佇む一軒家の裏庭の、家の人しか見ないような場所で、ひっそりと、でも立派に咲く桜。
誰かに見てもらえなくても、自分のいのちを咲かせているんだなあ。
そういえば、詩人・高田敏子さんの作品に、
〈花は咲く 誰がみていなくても 花のいのちを美しく咲くために〉
という一節がある。
人に認めてもらうために何かをがんばったり、自分が精いっぱいやったことが評価されなくて落ち込んだり。わたしはずっと周りの評価を気にして生きてきた。
裏庭の桜のように、ただ自分のために生きてみたいな。
この社会では、周りの評価を気にせず生きるなんて至難の業かもしれないけれど、自分の根っことつながれる時間を少しでも増やしていきたい。
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