
前十字靭帯断裂。絶望を希望に変える。
10代 女性 学生
高校2年生の冬、バスケットボール部の練習中に膝の前十字靭帯を断裂。最後の高校総体まではあと5カ月。
一般的には競技復帰は9カ月間を要するとされているなか、部活の顧問、保護者、本人に考えうるすべてのリスクを説明した上で真剣に話しあい、「高校総体で1プレーでもいいからコートに立ちたい」という本人の強い意志を尊重することにその場にいた全員が首を縦に振りました。
手術後、膝は曲がらず、歩くことさえままならない状態。焦る本人の気持ちに寄り添いながらプログラムを開始しました。リハビリの過程で痛みや精神的なつらさで涙を流すこともありました。それでも彼女はあきらめずにやりきりました。
高校総体当日、試合中にヘッドコーチが彼女の名前を呼びました。ベンチ、観客席がざわつきます。彼女はコートに立ち、得意とするプレーでゴールを決めました。コート、ベンチ、応援席から割れんばかりの歓声があがり、私はベンチで必死に涙をこらえました。その時の彼女の笑顔は今でも忘れません。
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