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収穫のこと、2022年収穫スタート、収穫のあと

書き物の始まりはついつい、「早いもので、もう9月…」というふうに、どうしてもなってしまいます。
それ程に年々時が過ぎるのが早く感じてしまうのでしょうか。

そんな中、この9月は特別で、ハラハラドキドキな前半戦、その後は抜け殻になってしまった後半でした。

お店の方は8月の不調から少し脱したのでしょうか、角打ちも再開、二回転の満員御礼!新しいアルバイトちゃんはいい子でとても助かりました。
ワインは新着の嵐!毎週ドシドシやってきて、キャパオーバーなのですが不作&
値上がりの2021年ヴィンテージを考えると、1年に1回しか入荷のない商品だと買わざるを得なく…。ヒーヒー言いながらも、美味しいワインを目の前にすると、出会えたことに感謝&皆さんに紹介したーい!という思いが溢れてしまいます。

【アンケヴィーノ】の基本は「ねぇねぇ、これ美味しいから飲んでみて、食べてみて!」。だから、ブランドや肩書きは関係ない、ナチュラルもコンヴェンショナルもどうでもいい、ただ美味しくてニコニコ飲み食いしてるシーンが思い浮かぶかが大切なのです。

ですから、ちょっと無理してでも、今は頑張ろう〜!

さて、ハラハラドキドキな前半戦と抜け殻の原因はコチラです。

収穫のこと@misono _farm

9月第一週、平日は雨が多く土日どちらかで収穫しようという計画でしたが、本当にギリギリまでコンサルタントの先生は悩まれていました。

糖度の点で見るともうちょっと待ちたいけど、色づきが止まってしまっていました。(色づきが止まると、その後もなかなか進まないそうです。)暑い日が続いていましたので酸も落ちてしまう、雨が続いているので実割れや灰カビなどの発病の心配もありました。
前々日の金曜の夜に『日曜に収穫するぞ!』のGOサイン!
念の為、土曜日にお声がけしていた人にはお断りを、日曜日の方を増員のためにご来店のお客様に声をかけるなどして、乱暴な方法でしたがご協力していただき、総勢15名で記念すべきオフィシャル第一回収穫スタート!

収穫 ①(9/4)

この日はシャルドネの1/3を収穫しました。
翌週にも収穫②を予定していたので、あと1週間待ちたい果実はそのままに、あまり良くない果実を優先的に収穫。
参加してくださった皆さん曰く、この見分けが大変だったそうです。それでも、目が慣れてきて、楽しそうに収穫終了。さぁ、これからが大変なのです…選果!!!

選果は房の中で傷んでる顆粒や未成熟のもの(ショットベリー)を取り除き、良質な顆粒のみを選び抜く作業です。

シャルドネは実と実がギュウギュウに詰まっているので、分解をし、中の方までチェックをし、傷んでる所を取り除きます。
これが何時間続いたのでしょうか…(覚えていない…)
ずっと同じ体制で下を向いてパチパチ、始めは楽しくおしゃべりしてますが、次第に無言に…。
目標時間は2時間ほど過ぎていたと思います。

選果済シャルドネ240kg!

急いでワンボックスカーに詰め込み、委託醸造先の栃木・足利市へ出発!

冷房強めのハイエース

「急げ急げ!」の雰囲気の中、それまで張り詰めて作業していたので、「アイスコーヒーとチョコレートがどうしても食べたい!」とワガママを言い、コンビニに寄ってもらったりしながらも、夕方過ぎには無事搬入。

このシャルドネたちは早い収穫でしたのでスパークリングになる予定です。

搬入時のシャルドネ

収穫 ②(9/11)

さぁ、翌週。第一回の反省も踏まえ、今回はしっかりボランティアさんも募集し、なんと総勢40名!(本当にありがとうございます!!!)

今日で全部取り切るぞー!とゆう気合満々デス。(想定終了時刻:オーナー→14時、ワタシ→17時)

この日は4区画に分けて収穫&選果を実施。40人もいるので収穫は10分で終了(笑)!やはりメインは選果なのです…(苦笑)

メルローの選果

メルローでは特にショットベリーを残さないことが重要!青みの原因になるので徹底して取り除きます。

お昼は青空の下で皆でご飯をいただき、いつの間にか持ち込まれていたワインが開いたりと、和気藹々♪  時間に追われてはいますが、こうゆう時間はやっぱり楽しい。束の間の休息に癒されます。

さぁ、時は刻々と過ぎてゆき、気がつくと16時!最後の区画の収穫まで追いつかず、泣く泣く持ち越しに…。

選果済ぶどう、合計約530キロ!

想定終了時刻を大幅に過ぎて猛烈ダッシュで足利へ旅立ちます。
とっぷり日が暮れてしまった中、委託醸造先に到着。ギリギリすぎる。もう、何も考えられない頭でお家に帰りました。

収穫 ③(9/13)

これで最後!この日は平日なので少人数。私は試飲会2つやっつけて、ラーメン食べて駆けつけました。(足利に行っても佐野ラーメンを食べさせてくれないので、ラーメン欲がMAXに!)
暗くなって、明かりのある所に移動して、パチパチ選果。
私は途中離脱しましたが、終わったのはなんと21時だったそうです!
本当にお疲れ様でした!

と、ゆうことで、3日間の収穫&選果を終えた葡萄の総重量は約880キロ!

ご協力いただいた皆様、本当に本当に、どうもありがとうございました!

3日間とも想定終了時刻を大幅にオーバー…!私たちの見積の甘さが…。こんなもんなのかなぁ、でも、まぁ、来年に繋げよう!きっと次はもっと上手くできるね!と励まし合い、他のことも含め、学びの多い2週間なのでした。

2022年収穫スタート!-published in 5 Sep 2022-

各地で収穫が続々と始まっています。SNSを見ていると8月下旬から『収穫のお手伝いお願いします』の投稿が目立つようになりました。日本ですと北海道の11月頃まで収穫時期が続きます。温暖化により早い時期に芽吹き、収穫時期も早まりますので、作業スケジュールが例年より前倒しになってきており、それもまた見直しが必要なようです。

シャンパーニュ地方では各村・各品種ごとに収穫開始日が決まっています。今年はシャルドネで有名なモングー村のシャルドネが8月20日、最も早い解禁日に設定されました。シャンパーニュ地方でも過去5年を振り返ると8月下旬の収穫が平均となっており、一世代前の典型的な開始日より3週間は早まっているそうです。

では、なぜ早期収穫が問題なのでしょうか?芳香成分が成熟しないうちに糖分が上がり、酸が下がるので葡萄の味わいがシンプルになってしまうのが、最大の問題だと言われています。実際、私もその究極の選択を目の当たりにしています。お手伝いをしている葡萄畑の収穫の際、もっと置いておきたいけど酸が下がってる、雨が降ったら実割れや病気が発生してしまう等、天気と葡萄の成熟具合のバランスを見極めて収穫日が決まります。ただ、強く感じたのは収穫はあくまでもスタート。

葡萄の出来や量を見て、最終的にどんなワインに仕上げるのかは収穫してからでないとわかりません。

収穫のあと

現在、9月下旬。
収穫した葡萄たちは着々と、プクプク発酵中。第一回収穫のシャルドネなんて発酵終了してます。

思い返せば1月の荒剪定から始まり、春の間はゆっくりだったものの、夏に入ったら怒涛の成長期。多くの方が関わった葡萄をこうして無事収穫できたことは感慨深いことで、そりゃぁ収穫したら一度は抜け殻状態になってしまいます。

しかし、そろそろ、また動き出さないと!

これからは醸造の最終段階、ブレンドや瓶詰め、マーケティングや販路等も考えてゆかなくてはいけません。来年のいつリリースできるかなぁ、アンケでも置けるかなぁ、などなど。

個人的には、板橋を好きになってもらえる "きっかけ” となるようなワインになって欲しいなぁと、思います。面白い街だな、住みたいな、とか。

美味しくなりますように!

この度は、手伝ってくれた皆様、本当に本当に、どうもありがとうございました!そして、今後ともよろしくお願いいたします!

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