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Soulblightストーリー&アート「ミライノオト」

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Akariがお届けする、その人の別のパラレルの未来のものがたり。 現状からちょこっと足をはみ出して、ミライのオトに耳を澄ませるご体験を。 お申し込みはこちらから。 https:/…
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2022年8月の記事一覧

ミライノオトモニターNo.10「さ、次はどこを走ってく?」

ヘルメットを脱ぐと、たらりと汗が背中まで伝う感触がする。 汗ばむ季節だけれども、風を切る爽快感はやはり格別。 これを知ったらやめられない、と毎日でも思ってしまう。 到着したカフェでは、すでにこの地で集っている仲間たちが楽しそうに話をしていた。 「おお、待ってましたよ!はるばるありがとうございます」 「すみませーん、遅くなっちゃった。 ここにくる途中の、教えてもらった岬からの景色が本当に素晴らしくて。つい見とれてしまってたら、こんな時間に…」 「あ〜、それなら仕方ない、

ミライノオトモニターNo.11「無邪気は無敵だった件」

目の前には、カラッと明るい海が広がっている。 水平線をじっと見ていると、そこまで飛んでいけそうな気がする。 潮の香りと波の音は、不思議なハーモニーを奏でている。 海面を撫でる風、目を閉じたくなるけれど見ていたい太陽の光、ジリジリする肌の感覚。 「The夏、だなー!」と、つい独り言がでてしまうくらいの、わかりやすい夏。 だけれども、日本のようにジメッともしていないので、サッパリスッキリな感じだ。 この場所に旅行に行こう、と最初に言い出したのは夫だった。 偶然ネットを見てい

ミライノオトモニターNo.12「翼はいつでも、どこへでも。」

長時間のフライトは、そこをどんな風に快適に過ごせるかにかかっている、と常々思う。 「出たいんです〜」と言って降りられないのが飛行機であるのだから、この空間とこの時間をどれだけ楽しめるか、が今楽しくて仕方がない。 昔とは機内環境も色々変わって来ている。 小さな子ども連れだったら、いろいろと計画しておかなくてはならなかっただろうけど、今は昔ほどではないみたい。 子連れのファミリーが楽しそうに過ごしているのを見て、こっちまでなんだかほんわかした気持ちになる。 今回は、とある国に