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『フォードvsフェラーリ』僕らが本当に観たかったカーレース映画がこれだ

事実を基にしたフィクションなんだそうだが、リアルにしか感じないくらいに見事な出来。

フォードが何故にフェラーリに挑んだのか、事実についてはウィキペディア等に詳しく載っているので参考にしてほしい。

僕らが子供の頃に観ていて憧れていたカーレースの物語が、まるで走馬灯でも見ているかのように展開されていく。

職人気質のイギリス人レーサー、ケン・マイルズの人間臭さが何とも魅力にあふれている。
『バイス』で18kg増やして、本作でギュッと絞りまくってきたクリスチャン・ベイルもまた、職人気質だな。

『アウトランダー』のカトリーナ・バルフも、こんな一本気野郎に惚れちまった可愛いけど勝ち気な奥さんもすごくいい。

父に憧れる息子の視点は、まさに僕らの憧れていた視点で捉えられていて、そこもまたうれしい。

この映画での悪役はフェラーリではなく、フォードなところがちゃんと描かれていて、これこそが物語を盛り上げてくれる必須要素であるところはスタッフはよーくわかってるようだ。

キャロル・シェルビー役のマット・デイモンも心情が複雑で厳しい立場と、思い通りになかなか行かないもどかしさや切なさを見事に表現していて、こちらも好感できる。


ヨーロッパでは、このタイトルは認められず『ル・マン66』とされているそうだ。
フォード側の面々もくせ者揃いで、文句なし。

昔のアカデミー賞なら、本作は本命なんだが、今回は秀作目白押しだからどうだろうか?

レースシーンは、カメラワークが主にレーサー視点でリアリティ半端なし。

もちろん、僕は『マッハ GO!GO!GO!』もイメージしたんだけども。

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