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テストで緊張しないための考え方

明日はシミュレータチェックがあるが、こんなところで字を書いている。

フライト中、よくキャプテンに

「シミュレータチェックには、どんな準備をしているの?」

と聞くのだが、答えには大きく分けて二つの傾向がある。

準備する派

6か月ごとに義務付けられているシミュレータチェックは、約一か月前に日取りがきまり、ロスター(スケジュール表)に割り当てられる。

一緒にチェックを受けるキャプテンは、普通のフライトと同じようにランダムに割り当てられる。通常のフライトと違うのは、同じベースのキャプテンとは限らないということ。私の場合も、前回、今回と、違うベースのキャプテンがアサインされた。初対面だ。

準備する派は、誰と飛ぶか、チェッカーは誰なのか。シミュレータチェックの前に一緒にシミュレータに入る人たちがどんなやつなのか、事前に知ろうとする。チームワークが大事だからだ。

また、自分より前にシミュレータチェックを受けた人に、どんなシナリオだったか、どんなトラップがあったか等を聞いて、自分の考えを整理していくと言った人もいた。

勤続年数の長いキャプテンでも、チェックはやっぱり緊張するもののようだ。高評価を狙うなら、なおさら事前に情報を取得し、しっかりと準備することは、なるほど大事かもしれない。

準備しない派

一方で、特別な「準備」をしない人たちもいる。もちろん、リミテーションの数字を見直したり、公表されているLOFT(Line Orientated Flight Training)のシナリオに関連の深いマニュアルの内容を見直すなど、当たり前の勉強はするが、シミュレータチェックだからと特に意気込むわけではない。

先日飛んだキャプテンもそうだった。曰く、

「もし、今日シムチェックがあったとして、それにパスできないのなら、今、俺は飛んでいていいはずがないべ。」

いや、確かに。

私は、シミュレータとかテストとかなると割と緊張するタチで、毎回いやになっているのだが、この言葉を聞いてかなり腑に落ちたことがある。

シムのために本番で練習だと?

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