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ダイエットで自分は変わる(33)時間の価値

学生のころは毎日学食でランチを済ませていた。それ以降はスタイルの変遷はあるものの何かしら用意してきたものを仕事場で食べている。公言してはいないが、美味しくない食事を摂るためにお金を払うのが惜しいのである。よしんば評判の店までわざわざ足を運んだとしても、人がたくさん並んでいたりするだけで時間の無駄になる。まったくいいところがない。八方ふさがりだ(八方までいかなくても、だいたい2ヶ所でつまずくと人は打つ手がないと認識する)。なお、ランチは誰かと一緒でなければならない。という気がしていたのも学生までの話である。

アニマリスト以前
昼は腹が減らないように何かを食べれば大勢には影響しない。という考えから、ご飯と適当なおかずを一、二品持っていって食べていた。納豆、豆腐、ソーセージ、ふりかけ、卵、など余った食材やスーパーで安売りされていたものをただでたらめにご飯といっしょに食べるだけである。次第に、そのような不規則ささえ面倒になりサンドイッチに代えた。チーズとピーナツバターを挟んでコーヒーで流し込む。毎日まったく同じものを食べ続けた(タイトル画像は特別にニンジン付きだ)。パンに飽きるとトルティーヤにしたりチャパティを捏ねたりしたこともあるし、チップスを付ける場合もあった。まったくひどい食事だが食費は驚くほど安く済んでいた。

アニマリスト以後
炭水化物を摂らないため、ランチにはタンパク質と脂質をたっぷりと用意しなければならない。5時前に起きてランチボックス(トランギアのメスティン)に収まる分だけの肉野菜炒めを作る。中華鍋に植物油を引き、鶏むね肉か豚ひき肉、または小間切れなどを手早く炒める。生姜とネギ、揚げ豆腐を加えてパウダースパイスか和系、中華系の醬で味付けし、小松菜を炒めて完成である。目玉焼きを載せたり、チーズを振ったりして重量はおよそ500gでずっしりしている。材料は同じなのでレシピを最適化して割合美味しく出来ていると思う。まだ飽きることもない。

たしかに朝の貴重な時間を毎日調理に費やすことに抵抗を感じる人もいるだろう。しかし「貴重さ」とはこのような行為に充てることそのものだと思う。スタイリストにとってランチは買ってでも、朝の貴重な時間を服選びに使いたいのと同じである。「現在」は何か目標のために存在するのではない。

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