見出し画像

ビートルズとBBC (後半)

前編では説明だけで終わってしまいましたね。

いよいよ後編では、キメラのコレクションを紹介します!

では前回の続きから〜

実はBBCは当時、一部の音源をレコードとして残していたんです。それがこちら。

画像1

これが最近うちに届いたものの正体です。

これは「BBC Transcription Service」というもので、海外でもBBCの番組を放送してもらえるように、BBCが海外向け番組「Top Of The Pops」を制作し、それをレコードにして台本と一緒に各国のラジオ局に送っていたんです。

「Top Of The Pops」の内容は、BBCの過去の様々な番組から抜粋した演奏、コメントを詰め合わせて編集したもので、そこにはビートルズの演奏も含まれていました。

当時、この様な形でレコードが作られていたことはコレクターにとっては非常に興味深いことで、BBCの音源が "当時プレスされたレコードで聴ける" というところに価値があるのです。

Transcription Discに収録されたビートルズの演奏は全部で15曲程。今回のレコードにはその内3曲が収録されています。

いつかはビートルズの収録回を全てコンプリートしたいですね。

画像2

今回届いたレコードは「Top Of The Pops」の32番目のレコードで、放送期限が1966年8月1日までとなっています。レーベルのセンター付近には、UKオリジナル盤ではお馴染みのタックスコード「KT」も確認できます。ちなみにビートルズの演奏が収録されている回は、0、4、8、15、32番でそれぞれ3曲ずつ収録されていました。 

今回の32番のレコードにはビートルズ以外にもヤードバーズや、ビリーJクレイマーなどの演奏も収録されていました。

ビートルズの部分は、1965年6月7月に放送された特番「The Beatles Invite You To Take A Ticket To Ride」から抜粋された「Dizzy Miss Lizzy」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Ticket To Ride」の3曲と短いインタビュー。この特番では、貴重な「The Night Before」も演奏していたんですが、どうやら抜粋から漏れた様です。残念。

音源は全てモノラルで収録されており、モノ針で再生するととてもクリアで生々しい音で聴くことができます。

画像3

左の用紙には曲毎の管理者名、作者名などが箇条書きされています。右の用紙には、番組の内容がそのまま書かれており、当時の書き込みが見受けられます。それぞれ2枚ずつの冊子になっています。

画像4

インタビュアーはBrian Matthewが務めました。写真の真ん中の人物で、アルバム「Live at the BBC」でもお馴染みの声です。

インタビュー内には、ジョンが自分の2作目の著書「A Spaniard In The Work」について語る場面もありました。

最後にもう一つ、当時の雑誌を見てみましょう。

画像5

こちらはビートルズが表紙を飾った「Radio Times」です。

「Radio Times」は、BBCの一週間分の放送予定番組をテレビ、ラジオ共に一覧できる雑誌でした。

画像6

ページをめくるとビートルズの特番「From Us To You」の予告がありました。この特番は1963年の末から計4回放送され、この予告は3回目のものです。

さて今回はBBCについて書きましたが、どうでしたか? ビートルズコレクションのロマンは伝わりましたでしょうか。

ちょっとまだぎこちない感じですが、この調子で次も書いていこうと思いますので、みなさんよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?