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なぜおじさんは飲み会で昔話しかしなくなるのだろうか?

先日、同級生との飲み会でこんな話になった。

「なぜおじさんは飲み会で昔話しかしなくなるのだろうか?」



飲み会で話題になりがちの「最近どうしているか?」というテーマは、「自分にどんな変化があったか?」ということを話すことだと思う。


20代後半に差し掛かった僕らの変化は三者三様だ。

4人家族となりマイホームを建てた人、職場で成り上がっていく人、Tinderでヤリモクの異性とエンジョイしている人。
大きな変化を迎えている人のいる一方、人生の安定期に差し掛かっている人もいる。


最初の頃はそれぞれの話をそれぞれで話しているうちに盛り上がっていたが、話がストンと止まる瞬間があった。
仕事やプライベートにおいて、20代前半までのような変化がなくなってきている。
これまでは自分自身や身の回りの変化について話をする飲み会で十分に盛り上がっていたが、その話題だけでは話が持たなくなっているのだ。


プライベートにおいて、結婚をしない選択というのが広がっている令和の時代。
恋人と楽しく同棲をしている人。結婚をして家庭を作っている人。性欲のままに遊んでいる人。趣味を謳歌している人。
それぞれが大きく悩むことなく、自分がやりたいプライベートをやりたいように生きている。
その選択をできる余裕が生まれていた。
自分自身の変化が落ち着きつつあり、自分が心地良い選択をして、安心感に浸っていた。

仕事でもそうなのだろう。
自分の仕事のやり方がある程度構築されて、自分がどのような仕事をしていくかがわかってきている。
転職先を選ぶことができるようになり、給料を上げることが目標なのか、実力を身に着けキャリアアップしていくことを目指すのか、フリーランスで働き更なる高みへ向かうのか。
僕らはどのような働き方をするか、定まってきていた。

プライベートでも仕事でも、自分のやりたいようにやることができるようになってきた。
僕らは人生の変化を終え、進化していくのが目標となっていた。
そんな20代後半を迎えていた。



思えば、40代を超えたおじさん達は飲み会で昔話をすることが多い。
「昔は自由で良い時代だった」「若い頃はやんちゃばかりしていた」
自分自身の変化ではなく、過去からの変化を語っている。

自分自身の進化を語るのはただの自慢のようなものであり、飲み会での自慢話は引かれてしまいがちだ。
そのことをわきまえた上で、おじさん達は時間の流れで生じた時代の変化を、自分の変化として語っているのだろう。

おじさんは自分自身の変化が減り、過去からの変化を語ることが、結果として昔話になってしまう。

逆に、いつまでも若い頃のように変化と刺激に執着して恋愛沙汰に興じたりしていると、それはそれで白い目で見られてしまうだろう。
人生がある程度固まってきているからこそ、安定の上で進化を目指していく。
飲み会で盛り上がる刺激的な話題ではないので敢えて話題に出さないが、そういった人生に落ち着いていくのだろう。



もうすぐ30代、後輩も増えて徐々におじさんへと染まっていくこの身体。
生きていく中で新しい刺激も少なくなり、堅実に歩みを進めていくこの現状。

「どんなおじさんになりたい?」

そう聞かれたときに、自分が進んでいる進化のルートを歩いていくおじさんを目指すのか、刺激を求めて変化を続けるおじさんを目指すのか。

思えば、若い頃は変化の連続だった。
何を学ぶか、どんな仕事をするか、誰と出会って関係性を発展させるか。

しかし、歳を追う事に身勝手な選択よりも安定した進化を選びがちで、変化を選択することが難しくなっていく。


あぁ、おじさんも案外難しいのだな......
おじさんもおじさんなりに悩みながら生きていかねばならぬのだな......

どんなおじさんになりたいのか、それを頭の片隅で考えながら生きていこう。



まぁ、ひとつだけ明確に言えるのは、飲み会でつまらない昔話をしないように気をつけて生きていこう。

これだけは、言い切りたいところだ。

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