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あたらしい傷は 新しい常識で。



こんばんは。 noteさん。

ひと月前に芽吹いたばかりの梅の木に、いつの間にか実がついていました。
空へと伸びた枝の、たくさんの青い鈴が、五月の風に揺れては落ちてきて、
そろそろ我が家も、うめしごとの季節だと、知らせてくれています。


あたたかい雨が去ったあと、植物はいっせいに大きくなりました。

庭にある家庭菜園は、小ぶりの大根の収穫がまっ盛りです。
柔らかいので、皮ごとスライスしていただいています。
採れたての、みずみずしさが美味しくて、
1日 1本、あっという間になくなってしまいます。

だけど、わたしはスライサーが苦手なんです。
便利だと分かってはいるのだけど、
むき出しの刃を自由にあつかう自信がなくて。
リズムとスピードにのって、一気に仕上げたいのに、
一瞬たりとも気が抜けません。


そして、予想どおり。
失敗してしまいました。



新しい傷。
なかなか おさまらなくて、
とても不安になりましたが、
信じて待っていたら、何とか落ち着きました。

手当てをする方法を調べたら、
新しいタイプの絆創膏が良いみたいだったので、
初めて、試してみました。

湿 潤 療 法、って言うらしいです。

けがをしたら、しっかり消毒してお薬をつける、って、
小さい頃から当たり前のようにしてきたのに、
その、あたらしい、やりかたは、
からだの自然治癒力を使って、
そのままの状態で 傷口の潤いを保つことで、
細胞のはたらきやすい環境を作って治すのだそうです。

水で洗って、お薬をつけずに、ただ貼っただけ。
これまでと比べて、
何もしていないことに、とても不安だったけれど、
たまに様子をみてみると、
順調に、修復されているみたいです。

そうなると、
毎日付け替えることもなくて、とても快適だったので、
もっと早く使ってみればよかったな、なんて思ったりしています。




時代が進むにつれて、
昔の常識は、少しずつ 変化していきます。

二十年前は、スマホだってなかったし、
家にロボットがあって会話する、なんて夢のようなことでした。
今は、それが特別じゃない、世界になっているのだから、
常識だって、違っていて当たり前ですよね。

もちろん過去の経験も、今に活かせる、大切なもの。
昔の記憶に守られているのは、とても安心できるし、
これまでやってきたことだから、確かな自信もあります。
だから、新しい考え方を知っていても、
実際に取り入れることはなかなか難しいって、
大人になって、分かるようになりました。

はじめてのことは、不安もいっぱい。
年齢を重ねるうちに、そのハードルはもっと高くなって、
飛び越える勇気が、なかなか持てないんです。


だけど。
お店にある、いろんなお薬だって、
初めて使ってくれた、一人の勇気のおかげで、
今の私たちに安心をもたらしてくれています。

最先端の医学や デジタルの新技術みたいな、
明るい未来はとても受け入れやすいけれど。

そうではないこと、のスタートラインに立つことを
怖がらない、わたしでいたいと思います。

そして、新しい常識を受け入れることを、
こわがらない世界、であってほしいなと思います。

新しいことに臨むのなら、
間違っていてもいいと思うんです。
それが、はじめの1歩なのだから。

これまでのことにとらわれて、
同じことを繰り返しながら、想像できる結果をなぞる日々よりも、
きっと、意味のある時間になるんじゃないかな、って。


間違って、修正して、、
迷いながら、それでも歩いていく道は
どんな障害があったとしても、
私たちらしい、世界に、
続いているのだと思います。


見たことのない未来につながっている、
かすかな光に導かれるように。




追伸。
痛かった指のきずも、今日で1週間。
大丈夫そうかなと絆創膏を外してみました。
瑞々しい、わたしの細胞が、
もうそこに生きています。







 最後まで、読んでくださって、ありがとうございます。。