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ミハイルプレトニョフとパウルクレー

プレトニョフの公演から、早1週間が過ぎました。
彼の弱音の美しさは、前回もお伝えしましたが、実は演奏中、この公演でもう一つ堪能していたことがあります。
それは、プレトニョフの美音に、パウルクレーと言う画家の作品を感じることです。

プレトニョフの音を録音で初めて聴いた時、頭の中にパウルクレーの作品が浮かびました。
自身もプロのバイオリニストであったクレーは、音楽に関する絵画作品をいくつか残しています。
そして、彼の作品の特徴は何と言っても、美しい色の移ろい。
それが、プレトニョフの音と非常に似ています。 
演奏中は、プレトニョフの美音にたくさんのクレー作品を感じました。
「もしクレーとプレトニョフが同じ時代に生き出逢っていたら…」なんて、色んな想像が膨らんでしまいます。
また、不思議なことに、お二人とも戦争がきっかけで拠点をスイスに移されているんですよね。
クレーの場合は、スイスに戻ったと言った方が正確かもしれませんが。本当に凄い偶然と言うか、運命的なものを感じます。

そんなプレトニョフの音。
絵にするのは、まだまだ先になりそう。
彼の音を描くには、もっと見えなければいけないものがたくさんあるのです。

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