投資note007
今回は、トレンド系のインジケーターを2つ紹介したいと思います。「一目均衡表」と「エンベロープ」です。同じトレンド系でも、チャート上に表示されている意味は全く異なります。使いこなせればどちらも非常に有効なエントリーポイントを教えてくれます。
◆一目均衡表(Ichimoku chart)
一目均衡表とは、1930年代に一目山人氏(本名:細田悟一氏)が考案したテクニカル手法です。その有効性の高さから、世界中のトレーダーに愛用されています。一目均衡表の”一目”とは、一目で均衡がわかるチャートという意味です。均衡とは、買い勢力と売り勢力のバランスがとれている状態を言います。一目均衡表は、5つの線で構成されています。様々インジケーターの中で、唯一、未来の価格を描いているのが特徴です。
転換線 価格の一番近くを価格と共に上下しながら動く線
基準線 転換線の外側を価格とともに上下しながら動く線
遅行スパン ひとつだけ後ろ側にずれている線
先行スパン1 抵抗帯(雲)を作る線のうち上下動が多いほうの線
先行スパン2 抵抗帯(雲)を作る線のうち横ばい状態が長いほうの線
雲 先行スパン1と先行スパン2の間
これらの線が表すのは、買いと売りの均衡です。ローソク足が線より上にあれば買いが優勢で、下にあれば売りが優勢という事です。
例として、半値線について考えてみましょう。下図では、ある期間の価格が最安値の200円から最高値の300円まで上昇して、そして下落していく場面です。どこまで下落して反発するのかで、現在と売りのどちらが優勢な場面なのかを判断します。最高値と最安値の半値線(250円)は、均衡点を表します。これより上で反発したら、「買い優勢」。下で反発したら「売り優勢」です。この考えから、一目均衡表は、いくつかの均衡線を組み合わせて現在の状態を把握するためのテクニカル分析手法です。
転換線 = (過去9日間の最高値 + 過去9日間の最安値)/ 2
基準線 = (過去26日間の最高値 + 過去26日間の最安値)/ 2
遅行スパン = 当日の終値を26日過去にずらして描画
先行スパン1 = (転換線 + 基準線) / 2
先行スパン2 = (過去52日間の最高値 + 過去52日間の最安値) / 2を26日未来に描画 ※過去52日間は当日を含む
上昇トレンド中において、それぞれの線を並べると下図の様になります。特に重要なのは先行スパン2です。この線を割り込んだら無条件で決済しましょう。
一目均衡表については、まだまだ説明しきれていない部分がありますが、買いシグナル等はまたの機会に書かせて頂きたいと思います。
◆エンベロープ(envelope)
エンベロープとは移動平均線から何%乖離したかをチャート上に描画するテクニカル指標です。主に逆張りのポジションを取る時に役立ちます。下図は、21日の単純移動平均線と、エンベロープ 2.25%です。移動平均線(赤)からローソク足が乖離して、エンベロープで反発しています。
今回の内容はここまでです。最後まで読んで頂きありがとうございました!
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