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60年代の雰囲気を愉しむ。ノスタルジアの残像、ムード音楽の遺産。["永久保存"名盤アルバムランキングトップ20]

はじめまして、こんにちは。21世紀生まれ、サブスク世代の若輩者、
 n_aq と申すものです。

今回は、個人的、"60年代"アルバムランキングのリストを発表します。そこそこ真面目なランキングです。
60年代のアルバムランキングなのですが、このリストは、10年単位で異なる時代背景、空気感を考慮しており、1960〜1969年にリリースされたアルバムを対象としています。
主題はアルバムランキングで、副題は、
数ある名盤から時代の雰囲気を読み取って、ムードを感じましょうというものとなります。

ルール : 同アーティストの重複あり。ライブアルバムも集計対象とする。コンピレーションの企画盤は外しました。また、邦楽のアルバムは対象に含みまれておりません。

かの、ローリングストーン誌のグレイテストアルバムランキングや、NME誌のオールタイムベストのリストを見て、これは面白いと、僕もやりたくなってしまったので、いろんなアルバムを聴きまくって、1年かけて作りました。個人的アルバムランキングです。
 このリストにランクインしたアルバムは、「名盤」と、僕が聴いて判断したものです。いわゆる、「名盤と呼ばれているアルバムリスト」ではありません。主観によるランキングです。()

"このランキングの特徴"としては、
60年代、当時を生きた世界中の人々が、さまざまな想いで触れていた体験を、半世紀も過ぎた現在、彼らのアナログで少しぼやけてしまった音楽を辿ってみたら、けっこう面白いものもあるんじゃない?と考え、2020代を過ごす僕の、個人的なエゴで作られました。まあまぁ納得の出来だと思います。60年代の、オールドなノスタルジアに浸って、古きよき時代に思いを馳せたいな人なんかは特に参考にしてもらいたいです。そのような人が、もし僕以外にいたら、と期待して発表します。
 音楽を、ただ,"音楽の消費"として、カラオケで歌ったり、音楽の、どこが芸術ポイント高めなのか探すといった、集中した姿勢で、構えて聴くという聴き方よりも、時、場所、場合の、多様な環境によって変わる心の持ちように合わせ、BGM、ムード音楽として受動的に聴いて判断しました。そのような音楽の聴き方が僕は好きです。
 街や店でも、いい音楽が流れると、ここは居心地がいいな、と感じます。そのひとときが思い出に残りやすくなる。要するに、いろいろな空間にいろいろムードを作り出すことができるもの。つまり、付加価値としてのムード音楽であるか。が選出条件です。
もちろん、集中して聴き、これはいい音楽だなと感じたかも、選出基準に入れてます。

ムード音楽、僕は大好きです。


深夜のハイウェイを走るぼ車、ネオンサインの看板がひしめく都市を脇目に、
カーステレオから流れる音楽が、グレンミラーだったら、最高に心に沁みたりするじゃないですか!


60年代を過ごしたすべての人に、
2020年代のコロナ下から捧げたいです。


以下、主観的な基準 です 

 ① : 衝撃 ② : 快さ ③ : インスピレーション ④ : 心地いい空間
⑤ : 残留 ⑥ : (+α)

20位 : Suffer Girl (1963年)

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第20位には、『Suffer Girl』を選出します。

60年代アメリカを代表するロックバンド、ビーチボーイズによる3枚目に発表されたアルバムです。
 その少し前、50年代後半あたりから米ポピュラー音楽に新たな革命が起こっていました。新ジャンル、ロックミュージックの絶大な人気です。チャックベリーが切り拓いた、ロックンロールという新たなシーンがメディアの発達とともにアメリカを熱狂させました。今までにないギターの使い方や新鮮なリズム感を武器にした音楽です。開拓者たちは、瞬く間にテレビに出まくり、スターダムにのし上がります。そんな中、輝いている彼らの姿を見て、自分たちも次世代のスターになろうと、ギターを掻き鳴らす集団が次々と現れてきます。
 その中の一つが、ビーチボーイズです。
彼らはポピュラー音楽史で、もっとも成功したバンドの一つです。
 男性のグループながら、非常にうまいコーラスワークや、サーフィンなど爽やかなアートワークは、若々しさのイメージを全面に押し出した、風向きがいい楽観的なムードです。当時でもポジティブな音楽と捉えられたでしょう。
サーフ・ロックとかいう音楽ジャンルがあり、Wikipediaにも載っていますが、彼らの音楽は、他のバンドと違って、ジャンル分けがなされるほどリスペクトされているというわけです。

 50年代後半のシーンでの、初々しいロックンロールサウンドは、今では少し古臭くとも、当時は誰もが踊りたくなるほどのグルーヴィーさが売りでしたが、この『Suffer Girl』では、バラード主体で構成されていて、ラブソングの素直さ、オールウェイズの残り香が燻るサウンドが目立ちます。そんな中でも、テンポが速いリズムの曲もあり、一曲一曲がエネルギッシュです。多様な雰囲気の音楽を作れるの才能が彼らにあります。成功してから、曲のクオリティを維持するだけでなく、よりよくなっているのがすごいです。今も生き残ってます。2020年代の今でも、たまには、
 ビーチボーイズとともに過ごす休日もありなのでは?と思わせてくれます。

1. 衝撃 ☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆
(6. ポジティブ ☆☆☆☆☆)


19位 : Mack the Knife : Ella in
Berlin (1960年)

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第19位には、エラ・フィッツジェラルドのライブアルバム、『Mack the Knife : Ella in Berlin』を選出します。

1960年、当時のベルリンで行われたコンサートを収録したライブアルバム、ということですが、冷戦下のピリピリとした緊張感といったものはなく、ここで演奏されているジャズの響きは、俗世における、不純な、しがらみからは遠く離れた、濃密ながらも、純粋な空間を満たしており、その音楽には幽玄ささえもあります。地球上でゆったり、コンサート会場を彩ったムードが、これ以上ないほど示されています。ここまで、最高なジャズヴォーカルはそうそうありません。

ジャズ界で、その歌声の存在感を振りまく女王、エラフィッツジェラルドは、50年代から活躍しており、ポピュラー音楽の偉大なパフォマーとして知られていました。太い芯のある声は、オペラのソプラノ歌手には不向きかも知れませんが、ジャズにはうってつけな個性です。
魂のこもったシャウト、ズレることのない音程とそのリズム感は、まさにパーフェクトと思えてしまいます。カッコいい、雰囲気?オーラ?を纏ってます。
 まぁ、一流ってのはこういうものなのかと。畏れいります。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆
(6. ショーパフォーマンス☆☆☆☆☆)


18位 : The Beatles (1968年)

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第18位に、ビートルズのホワイトアルバム?!
『The Beatles』を選出します。

え?順位低いな?

そう思った方がちらほらいると察しますが、
ここでランクインです。信用を失いかねないムーブをかましましたが、そもそもランクインできることが凄いことなので、大目に見て下さい。
 意外性だけを狙っているアルバムランキングというわけではありませんよ。()

2枚組スタジオアルバムの皇帝として知られ、こういうリストの最有力候補である、ビートルズ。そして、この真っ白ジャケットの、ホワイトアルバムですが、僕はこれを、"100年に1度の傑作"だと思っています。
 理由は、その大胆なサウンド。それは、さまざまジャンルの融合です。"あの"ビートルズのメロディアスな曲たちは、このアルバムではいつにも増して独特なアレンジを施されていており、曲ごとに、テイストがまったく異なります。
例えば、ハードロック風味の、"ヘルタースケルター"、スタンダードジャズ風味の"ハニーパイ"、アコギ弾き語りの、"ブラックバード"、"ジュリア"、サイケデリックロックの、"ディアプルーデンス "、"グラスオニオン"、アヴァンギャルド、おふざけなんかもあるし、まだまだ ........

そんな感じで、ビートルズは、20世紀のそれまでの音楽を、一つのアルバムで、ほぼ網羅してしまったと言えます。賞賛されるにふさわしい曲ばかりです。リンゴスターの歌声もいいですよね。
 一応、このランキングは、ムード音楽としての名盤というのが条件です。「後世に影響を与えた」とか、難しいことは考慮しておらず、
ただただアルバムを、頭が冴えてきた休日の午後に聴いて、気分がよかったものを選出しているので、難解で実験性が高い音楽は、ランキングでは比較的不利ですが、ホワイトアルバムのように、実験的ながらも聴きやすさが同居しているアルバムは、例外と言えます。
アンチムード音楽みたいな曲もありますが、それもまたムード音楽です。本流はグレンミラーのようなサウンドかもしれませんが、ロックにも、カントリーにも、ヘヴィメタルにだって、オルタナティブなムードの価値があるものです。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆
5. 残像 ☆☆☆☆☆
(6. ボリューム ☆☆☆☆☆)

17位 : At Folsom Prison
(1968年)

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第17位には、ジョニーキャッシュのライブアルバム、『At the Prison』を選出します。

このアルバム、まず衝撃なのは、そのコンセプトで、これ、刑務所でのライブアルバムなんですよ。カントリーミュージックの重鎮であるジョニーキャッシュが慰問演奏で刑務所を回り、その模様を録音したものです。
 それも、大歓迎されているんですよ。ミュージシャンは。
ずしっと重い、しゃがれ声で歌われるカントリー。しかも歌詞は、女の子だの、コカインだの、思い切りアンダーグラウンドなもので、更生を促すとかそういうものではないです。
 このアルバムのサウンドは主に、バンドを背景に置いた、保守的な弾き語りブルースです。派手ではありませんが、聴衆には、めちゃくちゃウケています。曲と曲の間のMCには悪い冗談を連発したりしていますし。
 普段の生活で、音楽とは縁がない、一風変わった聴衆である囚人たちにも寄り添って、楽しく演奏されています。そのとき、僕らは仲間だ。と言わんばかりです。
 ただし、そんな演奏も所詮は1時間ほどです。
楽しむ時を、楽しでいます。それを可能にする音楽は、刑務所で過ごす人々にも、もちろん価値はあるようで。
このアルバムはそんな"楽しい時間"が録音されています。
彼らが楽しめるのは、歴史のたった1ページほどですが、それでも楽しそうだなとは思います。
 
アルバムの終わり方、余韻が、衝撃的です。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆
(6. 熱狂 ☆☆☆☆☆)

16位 : Live at Birdland
(1964年)

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第16位は、ジョンコルトレーンのバンドによるライブアルバム『Live at Birdland』です。

これは、本物のジャズと呼ぶことができるでしょう

ジャズのアンサンブルを構成する人たち。トランペット奏者、サックス奏者、ピアニスト、ベーシスト、ドラマー、はそれぞれ"個"であります。
その"個"たちそれぞれが出す音が、時間軸で重なり、音楽となる。
音楽は、つまり、各演奏者の個性がぶつかり合って作り出されます。ジャズの演奏なんかは即興性が重要あり、その辺の人には難しいので、専門性が必要だとされます。

このアルバムでの、ジョンコルトレーンのバンドの演奏は、煩くもある響きが特徴です。
ザラザラとしていて、かなり硬質で、メロディがあって聴きやすいけれど、どことなく、緊張感が目立ち、スタンダードなメロディへの反抗が多く、不思議さを感じる瞬間もあります。
しかし、それは"本物"が為すジャズを聴いたからこそ、生まれる反応だと僕は思っています。
 コルトレーンのバンドなので、マイルスデイヴィスのリーダー作ほど、風変わりな音ではありません。ただ、このライブアルバムでは、耳障りがいい瞬間が続くわけでもないのです。
僕の感覚ですが、コルトレーンのジャズは、本当に玄人による演奏という感じがしてきます。
"強い演奏"という表現も当てはまるでしょうか。適当な語彙がないし、何が凄いか説明するのが難しいです。
 多分、本物のジャズは、何がいいか悪いかを言う評論家なんかに影響されずに、演奏をしているのでしょう。周りのああしろ、こうしろと、干渉を受けることのないコルトレーンの個性は、音楽シーンで独立した存在で、魅力が放たれています。

1.衝撃 ☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆
(6. ジャズ喫茶 ☆☆☆☆☆)

15位 : Truth (1968年)

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第15位は、ジェフベックの『Truth』をランクインさせます。

これは、本物のブルースではないのかも知れません。

一流のロックギタリストたちによる、歪みに歪みまくって、どろどろとしたブルースです。
ブルースの父親、マディーウォーターズの歌から感じられるような、哀愁のイメージは、このジェフベックグループにはそぐいません。
60年代 R&Bは、アメリカの黒人たちが成り立たせたリズム感を、イギリスのバンドが吸収して産業化させたという背景があります。
このアルバムも、微かに、伝統を感じさせますが、異質なディストーションがかかったギターがリードする演奏には、強烈な違和感に包み込まれます。斬新さが、ある意味、"まがいもの"のように見えてしまうからです。
 轟音のバンドサウンド、それは、ジミ・ヘンドリックスが既に形にしており、彼のファンであったジェフ・ベックは多大な影響を受けているでしょう。
 ただ、フリージャズ的なジャムセッションの体をとっていて、取り留めなく轟音を流し続けるジミの演奏とは異なり、ジェフベックの曲の構成は、比較的短めな曲で占められていて、サウンドの各所に捻くれたポップさが感じられます。
 ロッドスチュワートのハスキーな歌声は、歪んだエフェクトが装飾されまるベックのギターにとてもマッチしているし、土台となるベース静かさはギターとの対比がよく目立つ、とてもうまいものです。
そして、特筆すべきはその攻撃性です。
ムード音楽として聴くと、なんか落ち着かない空間となるでしょうし、狂ったような音は、ポップな音楽に聴き慣れている耳には、歯痒さを感じると思います。
ただただめちゃくちゃに騒音を出しているわけではない、型にはまらないプロフェッショナルな演奏に、彼らの凄さは凝縮されてます。
 自分の演奏を、音楽ファンに飲み込ませやすくさせるために、独自のわかりにくさを、ただキャッチーなギターリフに落とし込むといった妥協をすることは、当時のジェフベックの精神は許しませんでした。ギターソロのアドリブは、かなりビバップです。
 60年代に生まれたハードロック。その萌芽。始まりはジャズ的な、即興演奏だったんですよ。

1. 衝撃 ☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆
3.インスピレーション☆☆☆☆
4.心地いい空間 ☆☆
5. 残留 ☆☆☆
(6. 斬新さ ☆☆☆☆☆)

14位 : Whipped Cream & Other Delights (1965年)

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第14位は、ハープアルバートの、『Whipped Cream & Other Delight 』を選出します。

甘めのサウンドは、1960年代、激動の世相でも、安定した社会で、安穏に日々を暮らす人に贈られることになったイージーリスニング風ジャズです。
まさにホイップクリームのように軽い口触りのサウンドは、甘めのムード音楽として突出しています。僕は、仕事の合間、軽いティータイムなんかに流しています。
 トランペット奏者であるハープアルバートは、ジャズ稀代のヒットメーカーで、60年代に限らない、数多くのヒット曲を生み出しています。ポップな曲を作るセンスがいいのでしょう。楽しげなジャズの雰囲気は、かつて、1930年代にアメリカのスウィングジャズ界を代表するスターであった、グレンミラーを彷彿させます。この音楽こそ、純粋で、一般的な意味でのムード音楽です。
 お、これは?と思わせてくれるメロディは最高です。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆
(6.気軽さ ☆☆☆☆☆)

13位 : Magical Mystery tour
(1967年)

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第13位は、ビートルズの、『Magical Mystery
Tour』を選出します。

もちろんUS盤です。
ビートルズ2枚目のランクインは、中期のポップなサイケデリックアルバムです。
ビートルズのカタログに、このアルバムがあるなんてすごいです。これなしでも"伝説のロックバンド"の称号には余裕で相応しいとは思うのですが、これがあるからビートルズなんでしょうね。
まず、全曲が素晴らしいです。
しかも、比肩するものがない曲ばかりです。リリースから何十年経って、これらを真似しようとさまざまな作曲者、バンドは試みてきたと思いますが、クオリティが全然足りません。 
"ハローグッドバイ"を聴いてみて下さい。ロック史の中でかなり異質でしょう。圧倒的に凄いです。誰も模倣できません。
また、あまり取り上げられない部分ですが、ビートルズのアルバムの中で本作が特徴的なのは、ギターが少ないという点です。多様な楽器を駆使して音世界を作り上げています。そのようにして収録されている曲は、ジョン、ポール、ジョージが、それぞれピアノで作曲した曲たちです。
ロックバンドのメンバーが、多様なジャンルを作れる、才能ある作曲家として矜持を示したことは、当時、衝撃的だったと推測できます。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. リーダーアビリティ☆☆☆☆☆)

12 : Music From Big Pink
(1968年)

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本命ですね。第12位に、ザバンドの『Music From Big Pink』です。

これは、音楽らしい音楽です。素晴らしいです。初心に立ち返ることができる名盤で、心温まるノスタルジアに浸れると思います。ザバンドのアメリカンロックです。1960年代のマスターピースです。ザバンドは実はカナダのメンバーが多いのですが、アコースティックな楽器で演奏されるロックは西海岸を思わせますね。
音の風通しが非常にいいです。さわやかさを感じます。
 このアルバムを、ムード音楽として楽しく聴く最適なシチュエーションを妄想してしまいます。西海岸の、椰子みたいな木🌴が傍に生えているシータウンで、レストランなどのいろいろな店がひしめく通りを、散歩しながら、イヤフォンで聴きたいです。または、海岸沿いの道を走る車の、カーステレオで聴いたりしたいです。ほんとにできたら、一生もんの思い出になると思います。
 音楽を探し求めると、この種の、妄想というお返しがもらえるから、非常に楽しいです。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. アメリカンロック ☆☆☆☆☆)

11位 : His Hand in Mind
(1960年)

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第11位は、エルヴィスプレスリーの1960年のアルバム、
『His Hand in Mind』です。

エルヴィスのカタログですが、その中でもまた、R&B(リズム&ブルース)というジャンルの中でも、名作アルバムです。ゆったりと、落ち着いたゴスペルのアレンジが施された音楽で、
製作陣がとてもいい仕事をしています。彼独自の、とってもいい声が最大限に活かされたアルバムだと思います。
ザバンドのアルバムが、昼間のアメリカだとしたら、こっちは夜のアメリカですね。海岸沿いの町で楽しんだ日の、帰路に聴きたい音楽でしょうか。
 50年代から60年代にかけての、音楽シーンの覇者であり、アメリカで最も人気のあるスターであったエルヴィスなので、その音楽は、芸術的でなく、「ただ大衆向けなだけじゃないか」と、指を指されることも多いですが、エルヴィスの音楽というのは、大衆に響くだけの凄さがあるわけです。生粋のエンターテイナーです。その存在が、ビートルズなど、エルヴィスになりたいと夢を見て、後に1960年代を形成することになる若いミュージシャンたちの動力源となっていた、というのは言うまでもないことです。
スターが新たなスターを生み出すわけで、エルヴィスは60年代の象徴なのです。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆
(6.ミッドナイト☆☆☆☆☆)

10位 : Solo Monk (1965年)

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記念すべき、第10位は、セロニアス・モンクの『Solo Monk』を選出します。

ジャズピアニストとしてキャリアを積んできたセロニアス・モンクがたどり着いた境地です。ピアノ独奏曲集。60年代に限らず、ピアノで表現された音楽の中で、群を抜いて素晴らしいと思います。そのサウンドは、いびつな形をしていて、ラグタイム奏法は、わざと下手に弾いてるのかと感じてしまいます。しかし、そうではなく、めちゃめちゃうまいのです。一歩進みすぎると崖から転げ落ちてしまうような、緊張感をはらみながら、リズムの”間”をとり、陽気に進んでいきます。この独特な演奏が、非常にグルーヴィなんです。”I'm Confessin"なんて最高のムードです。

 ピアノを、型にはまったスタイルでは演奏しない、彼のこだわりが結晶して生まれた音楽は、演奏されたその瞬間を再現することは不可能なのです。一つ一つの音、ピースは、ガラクタかも知れませんが、それをかき集めて、組み立てられることによって、輝く音楽なのです。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆
(6. Eテレ ☆☆☆☆☆)

9位 : Help! (1965年)

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第9位、ジョンのラッキーナンバーの順位を飾ったのは、ビートルズの『Help!』です。

ギターを掻き鳴らす連中による音楽、ロックミュージックの金字塔のアルバムです。何年経っても色褪せないメロディーの良さです。個人的に、表題曲は、60年代に発表された曲の中で1番好きです。ちなみに”恋のアドバイス”は6番目くらいに好きかな。

唯一無二ですね。このアルバムのロックは格別にイケてます。僕が、このアルバムを聴いてなにも感じなくなるまで、感性が衰えたら、自殺しようと思います。川端康成のように。

 ムード音楽とか別に関係なしにいい音楽です。これがある人生と、ない人生ではだいぶ違ってきますよ。ない人生が悪いと見下してる訳じゃないですよ。というか、このランキングも、ランクインしていないビートルズのアルバムがある以上、嘘つきのリストなのですが、嘘によって生まれる価値もあるはずです。どうです?あなたはどれくらいビートルズが好きですか?
僕は彼らを見て気絶するくらい好きですね。(嘘)

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6.突然変異 ☆☆☆☆☆)

8位 : Bookends (1968年)

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第8位は、サイモン&ガーファンクルのアルバム『Bookends』です。
フォークデュオとして名を馳せる、この2人。
ただし、その音楽は、その辺の道端にいそうな、ただの弾き語りのスタイルではありません。アコースティックな弾きを主体にしながらも、電子楽器を取り入れ、厚みのある伴奏をバックに演奏しています。ただ歌が上手い人というだけでは、スターには成り上がれない。曲のアレンジの独創性や、そもそもの作曲センスが備わってないと、誰も振り向いてもらえないという世界です。
 という前置きで、歌の上手さも、作曲センスも充分にある2人の、このアルバムのことを書きますと、どこか悲しげなアルバムなんです。
表題曲なんかは、静かなイントロから、呟くように歌い出すスタイルからは騒がしさは感じられず、内省的で知的なオーラを放っています。
曲が、一つの物語のようにどんどん広がっていくという展開もあり、非常にプログレッシブであります。独特なパーカッションも、不思議なムードを形成しています。ブルースでも、ジャズでもないようなリズム感です。
60年代ポピュラー音楽で、ハモリを主体に作曲しているアーティストは、アップテンポな曲も、ダウンテンポな曲も最高という法則があります。ただのフォークでは終わりません。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆
(6. アコギ伴奏とソロ ☆☆☆☆☆)

7位 : A Saucerful of Secrets
(1968年)

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第7位には、ピンクフロイドの、セカンドアルバム『A Saucerful of Secrets』を選出します。

ロックバンドが真価を発揮するのは、2作目だと個人的に思っています。ピンクフロイドは、1作目が天才肌の人の独りよがりな作品でしたが、諸事情により2作目は同じ路線では作れなくなってしまったので、ある意味天才の真似といったことをしなければならなかったのですが、蓋を開けてみれば、1作目を越える、めちゃいい音楽となっているじゃないですか。天才を真似することができる人も天才ですし、結果論として、バンドにとってむしろいい転期でした。そのサウンドはサイケデリックロックと括られますが、半分正解で、半分間違いですね。歪んだギターはあります。エコーがかかった歌声もあり、SEあり、ノイズあり、フリージャズあり、ドラッグなしです。
リフが面白いんですよ。"Remember Day"のピアノのリフとか、レディオヘッドの"kid A"っぽいし、最初の曲の開幕ベースもテンションが上がります。
 のちの、イギリスハードロックバンドに見られるようなアンサンブルが、このアルバムのプレイには既にあります。先駆的な作品です。ロジャーウォーターズは、ビートルズのフォロワーだからこそ、ビートルズへの反発がノイズに表れていると感じます。
 そういえば、ノイズフリージャズが、果たしてムード音楽なのか?と疑問が沸いてきますが、それが似合う環境にあれば、ムード音楽なのだろうと思います。ノイズとは、もちろん音楽です。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6.大音量で ☆☆☆☆☆)

6位 : Live at the Apollo
(1963年)

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第6位に、ジェームズ・ブラウンのライブアルバム、『Live at the Apollo 』を選出します。あのローリングストーン誌的な"謎"の高順位ですが、これには理由があってのことです。

このアルバムの僕の、評価を決定づけるのは、ジェームズブラウンの、圧倒的なシャウトです。女の子がキャーキャー騒いでいますが、彼の声に共鳴したのでしょう。本物のソウルミュージックならではです。
 アポロシアターでのショーです。NYマンハッタンの夜、娯楽に溢れた市街。昼夜問わずいつも、いつまでも賑やかなムードに包まれています。2020年、あんな凄まじい街がロックダウンするとは、びっくりなことですが、平時は地球上でもっとも栄えている地域だと思います。
 このアルバムは、そんなニューヨークという街が作ったアルバムです。このアルバムが録音された、このパフォーマンスからは、商業っぽさもちらつきます。つまり、ニューヨーク市を切り取ったほんのちょっとの記録です。ほんのちょっとですが、この録音は、ニューヨークの歴史を教えてくれている気がします。
 夜の劇場での公演は、娯楽を求めてやってくる人を満たすために、存在します。僕の憧れの街であり、ノスタルジアの象徴であります。そこは、遠い遠い昔から輝きを放ち、現在でも失っていません。

1. 衝撃 ☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆
(6. 歴史的価値 ☆☆☆☆☆)

いよいよ、TOP5を発表します。

5位 : Gets/Gilberto
(1964年)

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第5位には、スタンゲッツと、ジョアンジルベルトの作品、『Gets/Gilberto』を選出します。

最高のムード音楽の一つ、ボサノヴァの、最も有名で、代表作のアルバムです。
リズム感が素晴らしく、メロディがいいのはもちろんなことなのですが、文字では表現できない、圧倒的なムード音楽的要素があります。
これほどまでに日本中の喫茶店のBGMとして使われている音楽はありません。良すぎる。という事実を前に、1960年代の垣根などどうでもいいです。
 ジョアンジルベルトは、ブラジルの歌手で、スタンゲッツはアメリカのジャズ奏者です。それぞれ伝統的な音楽の融合が、新たなジャンルを生み出したというわけですが、そんな、音楽的側面とかにプラスして、このムードに乗せてボサノヴァなイメージの文章を書き散らします。
「車を走らせ、都市郊外のカフェでコーヒーを飲む、クランベリーパイを頬張る。お金があったら毎日来るのになぁと土曜日の昼。"息抜き"とか"暇つぶし"などの名目で、カフェ、喫茶店に足を運ぶ。いや、単なる息抜きではないかも知れない。喫茶店に行くことはトップクラスの娯楽だ。僕は、パチンコに行く暇があったら、カフェでデザートを食べたい。どこの町にも、郊外まで行けばカフェ、喫茶店はあるものだ。人々が喫茶店に行ける機会均等は保証されているはずだ。この休日のコーヒーは、僕にとって"食"以上の意味がある。」
 こんな拙い文章を、カフェで書いてる最中に流れるBGMがこのアルバムの"イパネマの娘"なのであります。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. 余暇 ☆☆☆☆☆)

4位 : Please Please Me
(1963年)

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では、第4位にビートルズのデビューアルバム『Please Please Me 』を選出します。

最強の1枚ですね。気分が高揚します。
このアルバムのリリースは、ロックミュージック史上、最大の朗報です。曲の良さはさることながら、エネルギーがもの凄いです。パワーを貰えるってやつです。
 「リバプール出身のロックバンド、ビートルズは地元で結成され、そこそこの評判を得たあと、ハンブルクに遠征し、地道に小さなクラブでプレイしていました。そこでも評判を得て、その後、レコードを出す機会に恵まれ、リリースしたシングルが、かの、"Love Me Do"でした.... 」とかいう紹介はいくらでも世の中にありますので、以下略ですが、僕が言いたいのは、結局、ビートルズはとびきりいいバンドということです。大好きです。世の中の音楽は、ビートルズか、ビートルズ以外かです。
 そんなビートルズのデビューアルバム。全英アルバムチャート連続1位記録をぶち立てた過去最高のアルバムです。このアルバムの存在で、どれだけの人が心の拠り所にしたのか。ってことですよ。この4人の姿を。
このアルバムの音楽は、50年経っても、100年経っても、1000年経っても、若き人を魅了するでしょう。
当時、ビートルズが世界中の若者を熱狂させました。1960年代を代表するムーヴメントです。

1.衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆☆
(6. 記念碑 ☆☆☆☆☆)

3位 : Waltz For Debby
(1962年)

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第3位は、ビルエヴァンストリオのライブアルバム、『Walts For Debby』を選出します。

聴くワルツです。ビルエヴァンス自身が作曲した表題曲を筆頭に、美メロをもつ曲がアルバムを占めている、ピアノジャズの古典とも呼ばれるライブアルバムです。
ふわっと説明しますが、ワルツとはクラシック音楽の一つの形態で、3拍子の、いわばダンスミュージックです。
代表的な作品として、ショパンや、チャイコフスキーなどの有名な作品が思い浮かびますが、それらのような曲と、このビルエヴァンスの曲は印象が完全に異なります。
 例えばくるみ割り人形のワルツでは、曲たちには巧みな装飾が施されていています。天才的なアイデアが詰まった聴き応えある組曲ですが、一方、この表題曲は、素朴なアレンジの上手いアンサンブルによって、メロディをストレートに聴かせてくれる、プレーンなワルツです。この演奏はピアノジャズらしく、繊細さがどことなく感じられます。ピアノの即興演奏や、ベースのソロは、とても迫力がありプレイヤーのセンスがいいです。クラシックの曲とは対称したアレンジです。
 そして、特筆すべきは、ジャズ曲の斬新な構成です。骨格の部分は、譜面にそって演奏されているのでしょう。テーマとなるメロディは計算された美しさがあります。               
 テーマを一通り経て曲が進むにつれ、各プレイヤーが個性的なアドリブをとるようになると、アンサンブルの支柱がだんだん壊れていき、曲の方向性を縛ってきた楽譜から解放されるようになります。まるで物体を無重力空間に放りだしたかのようです。そこからの展開、ジャズにとって、真に価値のある時間だと思います。各プレイヤーの技術が散りばめられています。そうして、印象に残るフレーズが生まれています。

 ただテンポやメロディがいいジャズ曲集というわけではなく、このアルバムの曲たちは、歴史あるジャズ演奏の指針に相応しいと思います。

1. 衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. 優しさ ☆☆☆☆☆)

2位 : Their Satanic Majesties Request (1967年)

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第2位は、ローリングストーンズの『Their Satanic Majesties Request』を選出します。

どうでしょう。60年代のアルバムランキングの2位として、遜色ないアルバムですよ。
サイケデリックロック
で1番いいアルバムだと思います。ラフな演奏が持ち味のストーンズならではの浮遊感、メロディアスな曲からそう判断しました。ブライアンジョーンズによるサイケな音の洪水は、これまでの彼のベストワークです。バンドのリズム隊もよくて、パーカッションの音色が独特の雰囲気を醸し出しています。実験的な音楽を全編で占めている割にメロディアスなのは、ロック界随一の作曲センスを誇るミックジャガーの仕事だからでしょう。キースリチャーズのだるそうなコーラスがサウンドの説得力を増していたりします。

このアルバムが評されるときは、必ず、先立って発表されたビートルズのサージェントペパーや、ピンクフロイドのファーストと比べられて、後追いだパクリだと言われる運命にあります。少しは当たっているのですが、ちゃんと聴けば全然違う構造のアルバムだとわかります。装飾が似ているだけです。このアルバムの芯にはラフで泥くさくも、洗練されたロックがあります。このバンドにしか作れないサウンドで、ストーンズの個性が滲み出ている気がします。このアルバムでサイケムーヴメントを消化しきるまで力を注いだからこそ、次回作からはルーツロックを追求しています。
 また、ノイズの使い方が半端じゃないと特筆します。 " 2000 Light Years From Home" なんて、不愉快にならない限界のノイズです。イントロも革新的ですし、彼らの狂気に戦慄します。その後のラストの曲もぐちゃぐちゃで、とても面白いです。こういう狂ったムードとノイズは、僕や世界にとって欠かせません。

1. 残留 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション ☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. カラフルさ ☆☆☆☆☆)

ラスト、1位です。

1位 : Courage (1968年)

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記念すべき第1位は、ブラジル出身の歌手、ミルトンナシメントのアメリカでのデビュー盤、『Courage』を選出します。

多分、このアルバムを聴いたことない人が多数なので、共感が得られない1位となっていますが、まじで、いいアルバムです。

BPM (ブラジリアン_ポピュラー_ミュージック)の代表選手であるミルトンナシメントの低めのトーンの歌声が、素晴らしく良いです。メジャーなボサノヴァのサウンドとは少し違った主張の音をしていて、フュージョンジャズのアプローチと少し似ている、オリジナリティ溢れる伴奏が非常に独特です。プロデュースしている人の手腕が凄いです。
 1曲目はミルトンナシメントを代表する曲で
素晴らしいのはもちろんなのですが、その他の曲もそれぞれ天才的なアレンジがされていて、サラッと聴きやすいし、とても美しいです。
このランキングは、音楽をムード音楽として聴いて、その良し悪しを基準としたものなので、
このアルバムが1位なのは、個人的に順当だと思います。"Outubro(October)"なんて、何回聴いてもいいし、どこか自由の空気感があります。

1.衝撃 ☆☆☆☆☆
2. 快さ ☆☆☆☆☆
3. インスピレーション☆☆☆☆☆
4. 心地いい空間 ☆☆☆☆☆☆
5. 残留 ☆☆☆☆☆
(6. 涼しさ ☆☆☆☆☆)
(7. 牧歌 ☆☆☆☆☆)

あとがき

60年代のノスタルジアに浸りたくて、当時の音楽に刻みこまれている、残像を辿ってみました。僕はこの頃の、特にアメリカのムードになぜかシンパシーを感じるので、かのプレスリーやジェイムズブラウンなどアメリカのアーティストを主にを選出しましたが、そのようなメジャーどころ以外にも、面白い音楽をやってたアーティストは存在していたでしょう。
しかし、ヴェルヴェットアンダーグラウンドやフランクザッパ、またはサージェントペパーズを選びませんでし。その理由としては、後世のオルタナティブバンドたちが1960年代の彼らを歪さで越えてしまったサウンドを鳴らしているため、彼らの音が霞んでしまったように僕には思えてしまうからです。
実験性でいえば、明らかに60年代よりも後世の方がぶっ飛んだことをしている人が多い気がします。反メジャーのアーティストが陽の目を浴びるのは、まだまだ先の時代です。先の時代のオルタナティブに期待をしましょう。 

さて、ランキングは終了です。1960年代、古き良き時代のノスタルジアは、21世紀を生きる、あなたと僕と、ひとりひとりの想像力の中にあります。僕が偏見で判断して、過去へのノスタルジアの雰囲気で選んだこのランキングは、ちょっと渋みが強めかも知れません。ただ、それが好きな人もいますので。
1970年代のランキングもいつか.....
                            了

当ブログ、60年代アルバムランキング一覧表
1位 Courage (Milton Nascimento)
2位 Their Satanic Majesties Request
(The Rolling Stones)

3位 Warts For Debby (Bill Evans Trio)
4位 Please Please Me (The Beatles)
5位 Gets/Gilberto (Stan Gets & Joao Gilberto)
6位 Live At The Apollo (James Brown)
7位 A Sauserful Of Secrets
(Pink Froyd)

8位 Bookends (Simon & Garfunkel)
9位 Help! (The Beatles)
10位 Solo Monk (Thelonious Monk)
11位 His Hand In Mind (Elvis Presley)
12位 Music From Big Pink(The Band)
13位 Magical Mystery Tour
(The Beatles)

14位 Whipped Cream & Other Delights
(Harp Albert & The Tijuana Brass)

15位 Truth (Jeff Beck)
16位 Live At The BirdLand
(John Coltrane)

17位 At Folsom Prison (Johnny Cash)
18位 The Beatles (The Beatles)
19位 Mack The Knife : Ella In Berlin
(Ella Fitzgerald)

20位 Suffer Girl (The Beach Boys)


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