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2016年12月の記事一覧

ため息が出るほどの美しさと自由.都内最大の水郷公園「水元公園」(葛飾区)と「皇居外苑・皇居前広場」(中央区)「平和記念公園」(広島市)が教えてくれる公園の基本.

突然ですが、皆さんは、公園というものを日常生活の中にどれほど取り入れられているでしょうか。 自分の人生における“公園経験値”というものを振り返ってみると、大阪、台湾、千葉、東京などで未成年期に体験した公園は、どれもいわゆる日本でよく見かけるタイプの公園がほとんどで、そのもに感動するなんてことはありませんでした。大学時代になると、新宿御苑や代々木公園、そのうち地方の公園も体験しはじめるわけですが、まぁ言っても「公園っていいもんだな」という感じだったわけです。 ところがその後

本当の「プレイスメイキング」がココにある.武蔵美小泉誠ゼミ「yatai」講評会で見た、パブリックがいきいきと使われる繊細なデザインの可能性.

学生時代から憧れていた方... 小さなプロダクトから建築までをも手がけるデザイナー小泉誠さんから連絡をいただき、国立の事務所をはじめて訪ねたのは9月のことでした。当初はmosakiのこれまでの活動から「けんちく体操」そして「パーソナル屋台」までを、小泉さんが教鞭を執られている武蔵野美術大学の1年生の授業でレクチャーしてくださいという依頼だったのですが、打合せでたくさんお話しをさせていただいたら、翌日に追加の依頼を受けました。 小泉さんからのメールを開くと、小泉ゼミの3年生課

都市*まちの作り方を台湾の「騎楼」に学ぶ!半屋外の歩行者空間の果てしなき可能性.「迪化街」から台北のまちを歩く.

お久し振りです。いろいろと新しいイベントごとが続いたので間が空いてしまいました。その間に広島県呉市と長崎市へ行ったり、東京生活でもグランドレベルネタは積もるばかりなのですが、今回はグランドレベル(1階)大国、台湾・台北ネタをもう一つお届けします。 というわけで、台北の迪化街というまちへ行きましょう。 迪化街は、いわゆる漢方、乾物、布などの問屋街です。まちへ入ると、鼻をつくのは漢方や香辛料の匂い。訪ねた5月末もただでさえ暑いのに、匂いで体温がさらに数度上がるような感覚に

いよいよ日本でも始まった「BID制度」   |日本の商店街制度と市民参加型まちづくりとの比較

3年間勤めた仕事を離れ昨年6月にロンドンに来てから1年半、修士号も先月に無事に納め、英語もそこそこ喋れるようになったところで、日本へ帰国するまで残すところあと少しとなりました。 今回このブログでは、ここロンドンで、自身の修士研究とインタビュー調査を通じて調べてきました「BID (=Business Improvement District)」という地域活性化制度について書きます。またその動機ですが、この1年を通じて学んできたことを、帰国後に他の人にも伝えられるよう、このタイ