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頭と心に効くドラマ

ハードディスクと動画配信サービスが普及して、めっきり聞かなくなった「チャンネル争い」
わが家ではHDDのメモリをめぐって、時に「メモリ争い」が勃発する。

10月からわたしの大好きなドラマ「きのう何食べた?」の第2シーズンが放映される。
メモリを死守せねば。


きのう何食べた?
深夜食堂
孤独のグルメ
晩酌の流儀
・・・

食卓・食をテーマにしたドラマはついつい観てしまう。

人がおいしそうにものを食べている姿を見ていると、自然と頬が緩む。
丼いっぱいのごはんを一気にかきこむ姿も、ひと口ひと口噛みしめて味わう姿も。

人間は腹が立っていても、悲しみに暮れていても、腹は減る。
失恋のつらさで涙しながらでも食べるし、仕事で理不尽なことを言われたらヤケ食いもする。
空腹には抗えないところを見ると、愛らしさすら感じる。

その食事をつくる側の想いも見えるとなお良い。
よほどのミステリやサスペンスドラマでなければ、怒りや憎しみの気持ちで食事をつくる人は少ないだろう。

食べた人が喜んでくれるだろうか
おなかだけでなく、疲れた心も満たされるだろうか
食卓での他愛もない会話
お弁当箱を空けたときの表情
…どれもあたたかいものだ。

「ああ面倒くさい」と投げやりな姿勢でキッチンに立つ自分の姿勢を省みるきっかけにもなる。

そして手仕事の賜物…

神々しい照りの煮物
画面越しでもスパイスの香りを感じる炒めもの
野菜たっぷり、見ているだけで栄養補給できそうなスープ
ほかほかの白ごはん

時に、明日の買い物リストに食材をメモしている自分がいる。


…ある筋トレYouTuberが言っていた。
「何が食べたいのか分からないときは良い状態じゃない」と。

コンビニやスーパーを歩いていても、なんだかピンとくるものがない。
「食べたい」が見つからないとき、たしかにある。いや、よくある。

そもそも食欲って何なのか。
胃が空になって収縮し「ぎゅるぅ」と鳴ったら脳の摂食中枢が働いた結果、食欲がわくらしい。

食べたいものがないときって、脳がおつかれのサインじゃないかな。
脳に元気がなかったら食欲をじゅうぶんに感じられない。


一時期、食事はサプリメントでいいと思っていた。
食事をする時間も、何を食べるか考える時間も、つくる時間も、すべてもったいなかったからだ。

脳が疲れきってしまっていたんだねえ。
食事に感動することもなくって。
外食に行ってもなかなか決められないから、おすすめを選んでおく。
味気のない食生活だった。

そんなとき観ていたのが「深夜食堂」である。
人情もののストーリーで心も栄養補給できた。


脳みそも心も元気になる食卓系ドラマ。
「きのう何食べた?」を観ながらきっと
「あした何つくろう?」なんて考えるんだろう、今のわたしは。

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