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好きなことを仕事にしたらしんどくて続かなかった

「やりたいことが見つかりません。どうしたらいいですか」
「どうしたらやりたい仕事に就けますか」

もはや普遍的な悩みですよね。
きっと令和が次の元号に変わってもなくならないよ。


今なら「やりたいことなんか、なくたって大丈夫よ」と言える。
でも、自分が何がしたいかわからずに悶々とする気持ちも経験済みだ。

自分のことなのにどうしてわからないんだろう。
いや、なにかきっとあるはずだ。
自己分析という過去の振り返りをしてみても、到底仕事になんてつながらなさそうなことばかりで落胆する。
答えは神のみぞ知るのなら、神さま、答えを教えてください。

現世のうちに仕事で自己実現するのを7割ぐらい諦めてのらりくらりやっていたころ、突然やりたいことが見つかってしまった。

好きなことを仕事にしてみた

当時、趣味の範囲ではまっていた書道でついに資格を取れた。
昔から人になにかを教えることに楽しみを感じたわたしは、書道の先生になりたいと安易に発想した。

あれよあれよという間に好きなことを仕事にするに至り、書道を教えるのは想像どおり愉しかった。
でもたった1~2年ぐらい経った頃にはもう辞めたくなっていた。

好きを仕事にしたがゆえのしんどさ

好きを仕事にすると、趣味の範囲では体験しえないしんどさも経験することになる。

  1. 赤字が続けばさすがにメンタルが落ちる

  2. SNSでの営業活動がしんどい

  3. 暇でも拘束される

  4. 体調不良でも休みづらい

  5. 子どもたちの予測不能な行動に神経をすり減らす

  6. 保護者対応がしんどい

  7. 場所のオーナーさんへの気遣いもつかれる

ある程度はあらかじめ予測していたけれども、どれもこれもローキックのようにじわじわ効いてくるしんどさ。
趣味の範囲なら純度100%の楽しさだったのに。

親に通わされている、習字なんて興味のない子どもたち。
書道を嗜む自分に酔いたい大人たち。

人にものを教えるのは好きだけど、相手が誰でもいいわけじゃないんだと、やっと気づいた。
転勤を機に書道の仕事は手を引いた。

市場と自分が接する部分

「できること・やりたいこと・求められることの3つが交わることを仕事にすると良い」とよく聞く。

やりたいことを仕事にするのはやめようと決めたわたしの場合はこうだ。
「ストレス少なくできることと、ニーズがあることの重なった部分を仕事にする」

きっとどんな仕事に就こうが「嫌なこと」はあるはずだ。
そして仕事は基本的に生活の大部分を占める。
だから自分が日々対処できるストレスの容量よりも「嫌なこと」が少ない必要がある。
もし自分の処理能力を超えるストレスがかかるようなら、好きなことを仕事にして失敗したときのように、長くは続けられない。

「好き」よりも「嫌」のほうが敏感に感じとれるもの。
「好きを選ぶ」よりも「嫌いを避ける」ほうが、どちらかといえばイージーだ。

やりたいことがわからなくて悶々としているのなら、とりあえず「嫌じゃない」ことに飛び込んでみるのはどうかな。


ストレスが少ないほうを選ぼう。これからも。

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