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フリーランスのつながり-他部署のあの人-

フリーランスになると、会社員とは違う良さも悪さもある。
今回は「良さ」のほうに注目してみたい。

よく言われているのが

  • 通勤がない(満員電車に乗らなくていい)

  • 休みを自由に決められる

  • (組織の)面倒な人間関係がない

  • 好きな場所で働ける

こんなところだろうか。
どれも裏返せばデメリットにもなるけれども、今日はいったん置いておこう。

上にあげた4つはわたしも共感するところがある。
さらにわたしが個人的に感じる良さとして、自分にとってちょうど良い距離感で人とつながれることが大きい。

これにはわたしの性格と、トラウマに近い新卒時代の経験が関係している。


配属ガチャで爆死した

新卒で入社した会社で、配属先は営業。
そこで出会った、いやーーーーーな先輩が2人いる。

ひと言でいってしまえば、嫌われていたのだ。
人間どうしである以上、合う・合わないは仕方のないことだが、嫌なら関わりを最低限にすればすむはず。
ところが2人は何かにつけて怒ってきた。

ミスして怒られるのは当然だが、とくに月末で営業数字に追い込まれ、先輩たちの気が立ってくるとよく怒られた。

たとえばメガネが派手すぎるから今日買い替えてこいと言われたことがある。
決して笑福亭笑瓶さんのようなど派手なメガネをしていたわけではない。
フチが茶色でちょっと太めの、一般的なメガネである。

メガネのZoffオンラインストア

イメージこんな感じだったが、派手かな…。
もしかしたらわたしの感覚がズレていたかもしれないので100歩譲ったとして、なぜ今日なのだ。
このメガネをしていったのは今日がはじめてではないのに、なぜ最初に言わなかった。
未だに解せない。

先輩たちはただ怒りたかっただけじゃないかと思う。

上司になんて相談できない。
もし相談して上司から先輩たちに話が伝わったとしたら、大炎上だろう。

当然、わからないことがあっても教えてくださいなんて言えなかった。聞けなかったからミスもする。ミスをしたらまたこっぴどく怒られる。最悪のループである。

いつも2人から見られている気がした
いつ雷が落ちてくるかわからない。デスクで小さく背中を丸めてビクビクしながら終業時刻を待つしかなかった。

他部署のあの人ぐらいの距離感がちょうどいい

在宅フリーランスはどんな働きぶりであろうが、誰からも見られない
見られるのは書き上がった記事だけだ。
隣に嫌な先輩もいない。

物理的に周囲に誰もいないので、怒られやしないかとびくびくすり減らなくてすむし、同期のあの子と比較して落ち込むこともない。

同じ空間・同じシマで働くということは、
多少なりとも人目につくし、人のことも見えてしまう。
誰とつながるにしてもフリーランスは物理的な距離感がまず、ありがたい


そして遠くはないが同じ土俵でもない、フィールドの違い

その当時のわたしの支えになってくれたのは、隣の部署の先輩だった。
ちゃっきちゃきの広島弁、大学を2浪2留した経験を持つなかなかファンキーな人である。

「えいみちゃん今日はごちそうするけん、飲みんしゃい飲みんしゃい」と、底抜けに明るく接してくれた。
面倒なことにふれたくなかっただけかもしれないが、何も聞かれないのが逆にありがたかった。
でも「もっと数字をあげられるようになりたい」と仕事について真剣に相談したときにはきちんと答えてくれた。そういう先輩が数人いた。

わたし以外の同期3人は仕事終わりにショッピングに行ったり合コンに行ったり仲良くしていたようだ。
でもわたしは違う部署の先輩たちと飲んでいるほうがよほど有意義だった。
ショッピングも合コンも興味がない。
馴れ合いなんかしている暇はない。
一刻も早く数字をあげられるようになって憎き先輩を見返してやりたかった。


今わたしはあるライターコミュニティに所属しているが同じライターといっても実にさまざまである。
書籍ライター、インタビューが得意なライター、編集もできるライター…

誰も彼もが違うフィールド・違うバックグラウンドだから比較対象にならない


わたしにとってはみんな、あのときの隣の部署の先輩のようだ。
困ったとき、ちょっと話したいときに、気楽に声をかけられる。
けれども馴れ合いではなく、いつ話しても新鮮で刺激的な関係。
メガネで怒られない安心感。


組織で働く良さだってもちろんあるのはわかる。
もしも素晴らしいチームで働けるなら、わたしは在宅フリーランスをやめる可能性だってある。

人それぞれ心地よい距離感は違う。
今のわたしにとっては、在宅フリーランスの人間関係がちょうどよいのだ。

あなたはどんな距離感で人とつながりたいですか。

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