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好きを大事にしたくなる/この夏の星を見るを読んだ

そっか、そうだったよね。

読み始めてすぐに感情移入した

数ヵ月ぶりに読んだ小説。

辻村深月さんの「この夏の星を見る」。

それぞれの立場でコロナ禍を経験する中学生や高校生の学生たちが天体観測を通して繋がっていくお話。

「ずっと休校が続けばいいのに」

「どうしてそんな先の予定まで中止が決まるの?」

色んな声を読みながら

泣きそうになった。

私が中3、高1のときなら、喜んで休校を受け入れたかもしれない。(一貫校だったので卒業入学とかあまり実感もなく)

私が高2だったら修学旅行は行きたかったなと思うかもしれない。

高3だったら、そもそも受験に行けるんだろうかと不安になっていただろうな。

そんなことを想像しながら。

でも私自身は一通り実際にいいことも嫌なことも全部経験できたわけで、

心から、戻れないけどこれから楽しんでほしいなと思った。

娘の学校では、子どもたちの楽しみを奪った、それを少しでも返すためにという国の方針、街の支援のもと、

一昨年は観劇も含めて遠足が年に4回あった。

この本でも、制限がある中で子どもたちの活動を裏から支える大人の姿がたくさん。

そして、自分の興味を見つけて次の進路にいかしていく学生たちのまぶしい若さにも、私もこれからも、と思わされる。

自己啓発本を立て続けに読む時期もあったけれど、

結局私が心動かされるのはぽんと現れる登場人物の何気ない一言だったりするんだよね。

そんな話を、同じく読書家の夫ともして、

また小説を読む自分に戻りそう。

夜空や明け方の空を見ながら、私も地球が回っていることを感じられた週末のおでかけ。

これもこの本を読んだから。

やっぱり私には小説が合う。



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