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ラストマイルの楽曲

正確には、
野木亜紀子×塚原あゆ子×新井順子チームの
米津玄師提供楽曲についてつらつら


アンナチュラルにおける「Lemon」
あれが世間では「中堂系の歌」といわれていることは野木さんもラジオで言及していたが、
わたしはやはり「喪失の歌」だと感じる。
だれかにとって、大切で唯一無二の存在の、喪失
それでも、未来を向くために歌われた うた

それはどうあっても個人的なもので、
他者との関係性で変化することのない、
生涯自分だけのものになる

Lemonはひとりのうただと思った


二作目、MIU404における「感電」

これはどう聞いてもバディの歌だ。
ほとんどの人が、ダブル主人公である伊吹藍と志摩一未の歌だと思うだろう。
ただ、思い返してみるとMIU404には多種多様なバディが登場する。

同じ四機捜チームである陣馬と九重
同じ事件を乗り越え、生活を共にする桔梗と羽野麦警察組織でバディとして働く刈谷と田島

彼、彼女らが関わり合い、関係性を深め、
自分の在り方も少しずつ変化していく。

「感電」はふたりの、人と人との関係に起こるドラマを描いたものだ


そしてラストマイル「がらくた」

これは作品内登場人物のことをうたったうたと思わせて、いままでの作品のこと全てを歌っているようだと、野木亜紀子は言っていた。

ラストマイルは多くの登場人物が出る映画であり、
それぞれ、欠けたり、挫折を経験している。
その人にはその人の、
孤独を抱える夜があって、
自分は欠陥品だと悩む夜があって、
それでも時計は進んだその先に、あの映画がある。

わたしたちはみんながらくたで
どうしようもなく時間は進むけれど、
きっとそれは、となりを生きるみんながそうなのだという、我々みんなの歌


きっとこの作品群は続くだろう
(と信じている)

つぎは、どんな景色を見せてくれるだろうか

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