見出し画像

今日ときめいた言葉158ー「父と娘の距離・いい関係が築けていますか?」

2024年6月8日付朝日新聞「サザエさんをさがして」から。

「心理学的には、親子関係の中で『父と娘』が最も心理的距離が遠い」のだそうだ。

このムービーを見て胸キュンしたお父さんはきっと多いに違いない。

我が家の3人娘とオットとの関係は、何十年も見てきたからどちらの思いも想像がつく。うちのオットは典型的な昭和の男ではないので(私の最も嫌いなあのタイプではない。自分の父親のような男は絶対に選ばないと決めていたし、そもそも好きにはならないから)、よその父娘関係よりは距離がずっと近かったんじゃないかと思う。

思春期の頃、階段ですれ違いざまに、「私、今生理だから気分悪いの」と言われたオットは非常に戸惑っていた。「俺にそんなこと言われてもねえ」

両者の関係を見ているとオットの方が遠慮がちだったと思う。一歩引いて彼女たちを見ていた。でも彼の人徳だろう。誰にでも愛されるキャラは娘たちにも伝わっていたに違いない。土曜日出勤だった私に代わりお昼を作り、遊びにも連れて行っていた。スキーなどオットを追い越して上手くなったと舌を巻いていた。

高校の時、二女が外泊したいと言った時、私は絶対ダメだと言って許さなかった。その時オットが「終電でもいいから帰っておいで。駅まで迎えに行くから」と仲介案を出し、彼は駅前で娘の帰りを待ったことがあった。こんな優しさ、伝わっていると思う。

そんなオットが激怒したことがあった。それが最後だった。

長女と二女の関係は(と言うか3人娘の関係と言った方がいいかもしれない。それに母娘の関係も似たところがある。私はporcupine ポーキュパインーハリネズミ同士の関係と言っている。お互いに愛情を持っているのに近づけない。近づくとお互いを針で刺してしまう。つまり傷つけることを言って関係を悪くしてしまう)、ちょっと複雑にねじれていた。大学時代に一時期同居した時の感情のもつれが爆発して大げんかになった。2人のそれぞれのパートナーもいる前で取っ組み合いになった時、オットが2人の頬に平手打ちをくらわしたのだ。

その時オットが2人に言ったのが「お父さんもお母さんもいずれ亡くなる。身内はお前たち3人しかいないんだぞ」だった。その時の2人のパートナーの衝撃やいかに。後になって1人が私に漏らした。「すごい強い家族だと思った。僕たち2人はビビっていましたよ」(「そう言うあなた達アメリカ人だってかなり激しいと思うけど」これは口には出さなかったけどね)
でも両家の夫婦喧嘩を見ていると口喧嘩ではやはり我が娘達の方が断然強い。

3人娘がアメリカに行ってからは、ずっと4人でiMessage でチャットしている。圧倒的に孫の話題が多いけど。オットはだいぶ遅れて加わったのだが仲間に入れてうれしそうだ。ちょこちょこメッセージを送っては会話を楽しんでいる。今では5人でバカなジョークや皮肉を言い合っている。最近長女の第一子がiMessage をくれるようになった。ちょっと前、両親が離婚すると言って泣いてFaceTime をかけてきた。その後は?上手くいってると返事があった。


この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?