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『痛くないマンモグラフィー』   「多様性のメリット 居心地の悪さが生む技術革新」(2021年10月20日付 朝日新聞)

痛くないマンモグラフィーが、発売されたそうだ。アメリカの大学院で航空宇宙を学んだ女性CEOが立ち上げたベンチャー企業が開発したそうだ。女性にとっては、この上ない朗報だ。痛さの苦痛からか日本の乳がん検査の受診率はかなり低い。

この企業は、CEOが女性という他に、社員の出身部門が多岐にわたり(老舗メーカー、IT企業、研究室)、それぞれがその部門の文化を確固と保っているそうだ。だからお互いの文化が合わなくて衝突して辞める人もいるが、新陳代謝は企業にとって大切なことだと。「誰もが居心地のいい組織でないからこそ、技術革新が生まれる」のだそうだ。

圧倒的に男性が多い医療機器メーカーの中で、女性だから分かる検査時の痛みへの恐怖がこの医療機器を生み出したとのこと。多様性とジェンダーの視点は、研究分野でますます重要になりそうだ。女性研究者の皆さん、居心地の悪さは、明日への希望かもしれません。”No pain, No gain” (痛み無くして、得るものなし)だそうです。

この記事で初めて知ったのだが、車のシートベルトは成人男性を基本に設計されているため、女性の安全度は劣るそうだ。目からウロコです。背の低い私は、長いことシートベルトのつけ心地の悪さを感じていたが、それが安全度に関係していたとは😱

そう言えば、台湾のオードリー・タンさんも同じことを言っている。

「多様性の重視だけでは初歩段階。包摂性が大切。心地よいところにとどまらず、なじみのない場での議論に参加し、異なる言葉に触れて欲しい」「政府内で財政を議論するなら、あえて異分野の官僚を調整・進行役に据える。立場にとらわれない会議にするためだ」と。(2021年11月8日付 朝日新聞より)

多様性、ジェンダー、包括性など今まで日本社会に馴染みのなかったコンセプトで、人間を幸福にしない日本のシステムが変わることを期待したい。我々の未来の子供達のために幸福になれるシステムを準備してあげたい。


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