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日本酒と私ーいいひと時にのんびり味わう

学生時代に飲んだ日本酒で壮絶な悪酔をして以来、日本酒には手をつけたことがなかった。あの飲んだ後の日本酒独特の匂いが気分を悪くさせた。イーオットが酔っ払って帰り、入浴した後の風呂場に残る日本酒の臭い匂いは耐え難かった。焼酎やウィスキーを飲んだ時にはそんな匂いがしないのに。

それから数十年の月日が過ぎたある年の元旦、まずは年の初めの儀式として日本酒を飲んでみてとイーオットに勧められた。恐る恐る口をつける。うん?爽やかな味わい。冷たくて美味しい。

日本酒とは本来こういうものだったの?いやいや貧乏学生時代に飲んでいた日本酒など相当質の悪い安酒であったはずだから比べようもないはずだ。長い年月が過ぎ、日本酒自体も製造技術の進歩と共に大きく変化を遂げたに違いない。

あの頃は清酒としか言わなかったと思うけど、今では同じ銘柄でも吟醸酒とか特別純米酒だの、生酛造りだとか火入れだとか、精米歩合何パーセントとか、酒米は山田錦だとか五百万石だとか、日本酒にまつわる用語がたくさんあってさっぱりわからない。ポツポツとモノの本を読んでみたものの、知識なんかより要は私の好みか否かではないか。ということで、酒蔵巡りをはじめた。自分好みの日本酒を求めて、地方にしか出回らない酒を味わったり、旅先ではその地の地酒を味わったり。

これでお勉強しました
ほんの一例

あの元旦に飲んだのは「浦霞」です。私は飲んだ後ビリッとくる辛口よりも、柔らかくやさしいお酒が好きなようだ。でも、大吟醸酒と言われているお酒はどれも似たり寄ったりのような気がする。酒米は決まって山田錦だし、口に含めばどれもフルーティーで軽い。ひところ、「獺祭」が騒がれていたが飲み続けたいとは思わない。ま、一度は飲んでみたらいいとは思うけど。居酒屋の店主が「うちはコンピュータで作るような酒は置いていません」と言っていたっけ。

日本酒を味わうなら、塩辛程度のつまみがいいと思う。ちびりちびり飲んでは塩辛をつつく。今はもっぱら「田酒」である。


#いい時間とお酒

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