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「家事はお母さんだけの仕事ではない!」と思っていたけど...

「家事はお母さんだけの仕事ではない」と、数十年近く言い続けて、小さい頃から娘たちにも家事を分担させてきた。家庭生活が快適なのは、誰かがそうやって自分たちのために努力してくれているからだと言い続けてもきた。

娘たちも成長し、家を出て行き夫婦二人きりの生活になり、もう10数年が過ぎたというのに、今日、

「流しが汚れていたので掃除しておいた」

と夫に言われ、私はハッとして罪の意識に襲われた。何故か自分が家事を怠けているという後ろめたさを感じてしまった。そして、理性を取り戻し、我に返って夫に言った。

「そのこと私に言う必要ある?でも一瞬後ろめたく思っちゃった」「私を非難している意識あった?」

と聞くと、夫はちょっと慌てて、取り繕っていたけど。私は自分の中に湧き起こったこの「後ろめたい気持ち」に衝撃を受けた。自分の中には、家事は母親、妻のものという意識がすっかり刷り込まれていて、その考えから自由になっていない自分に気づいてしまったからだ。日常生活で、私が汚れに気がついて掃除しても、

「掃除しておいた」

と夫には言わない。夫にしても私にしても「家事は女だけがすることではなく、みんなのものだ」という考えは頭ではわかっている。でも意識は相変わらずそのままなのかも知れない。だから何気ない時に、刷り込まれた意識が反応してしまうのだろう。

「家事はお母さんの仕事」という意識から自由になる日は来るのだろうか、と感じた日であった。

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