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未来の私のために。あの時何に感動したのかを思い出すために。

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今日ときめいた言葉。日常生活で出会った素敵な言葉、心動かされた言葉あるいは事柄について書いています。そんな言葉に出会った時、凡庸な日常が一瞬輝きます。ああ、私は言葉に生かされてい…
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2023年6月の記事一覧

今日ときめいた風景58ー水芭蕉やキスゲがなくても尾瀬はいい❣️

水芭蕉がすっかり終わり、訪ねる人もめっきり少なくなった尾瀬を歩いた。水芭蕉やキスゲの時期は大勢の人が押し寄せて木道に長い行列ができる。確かに下の写真のように、群生している水芭蕉やキスゲは美しく私たちの心を奪う華やかさがある。 でも私にとっての尾瀬の魅力は、何と言っても尾瀬ヶ原に立って360度見渡した時の開放感である。自分が抱えていた心の緊張がほどけていく感覚。だから何度でもこの場所に立ちたいと思う。 今回は大方の人が選ぶ鳩待峠から降りていくコースではなく、あやめ平に向かっ

今日ときめいた言葉57ー「過去にどんなことがあったかなど、あなたの『いま、ここ』には何の関係もないし、未来がどうであるかなど『いま、ここ』で考える問題ではない」

この言葉は、「嫌われる勇気」(岸見一郎・古賀史健 著)の中に記されている。この本は、哲人と青年の2人による会話形式でアドラー心理学の考えを解説したものである。 タイトルの言葉は、人生を線としてとらえる従来の考え方ーーつまり、「いつどこで生まれて、どんな幼少期を過ごし、どんな学校を出て、どんな会社に入ったか」と言うように、人生を因果律に基づく物語としてとらえて、だからいまの私がいて、これからのわたしがいるという考え方(フロイド的な原因論の考え方なのだとか)ーーを否定して、発せ

今日ときめいた言葉56ー「孤独でいるために、まわりに人を必要とする」

(2023年6月11日付朝日新聞 「折々のことば 鷲田清一」から池内紀氏の言葉) 上記の記事によると、ドイツ文学者池内氏は自著の中で「音楽の都ウィーンのカフェは、孤独にふけるのにうってつけの場所である」と言っているそうだ。 「人々が無名のまま隣りあうこの場所でそっとおのれを解く(ほどく)。群衆の中に埋もれるかのように」と。 我々日本人が「孤独」と聞いて、イメージするのは否定的な意味合いを持った心理状態だろう。「孤独」について、tbsradio.comの記事が以下のように

今日ときめいた言葉ではなく、出来事55ーたび重なる偶然⁈

他の人にも同じ経験があるだろうか、こんな偶然。 私の3人の娘は現在アメリカに住んでいる。長女はボストンで二女と三女はシカゴ。イーオットと私それに3人娘の5人で毎日iMessage 上でチャットしているが、長女と次女はさらに、ほぼ毎週1回はFaceTimeをしてくる。 会えない孫たちと話をさせてあげようとの二人の優しい気遣いだと思う。不思議なのは、長女が電話をかけてくる日には、ほとんどと言っていいほど二女からも電話が来る。二女から先に電話があった日は、長女からもある。たまに

今日ときめいた言葉54ー「愛しなさい、一度も傷ついたことがないかのように」

<はじめに> この言葉は、韓国ドラマ「私の名前はキム・サムスン」に出てくる詩の一節である。 ドラマの最後、戻ってこない恋人を待ちわびる気持ちと諦めようとする気持ち。そんな葛藤の日々を送っていた主人公キム・サムスンが、バス停で見つけたのがこの詩である。「傷ついたことがないように懸命に愛したかった」でもできなかった。だから彼女は、「愛しなさい、、、」のフレーズを「傷つきたくなければ恋をするな」と言い換えた。 「愛の不時着」でヒョンビンというカッコいい俳優の存在を知り、彼の主