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未来の私のために。あの時何に感動したのかを思い出すために。

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今日ときめいた言葉。日常生活で出会った素敵な言葉、心動かされた言葉あるいは事柄について書いています。そんな言葉に出会った時、凡庸な日常が一瞬輝きます。ああ、私は言葉に生かされてい…
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2021年11月の記事一覧

たかが10円されど10円ー小春日和の思い出

あれは、小学1年生ぐらいの時だったろうか。友達と散々遊んだ帰り道、僕は10円玉を拾った。早速、近くの交番に届けに行った。 お巡りさんがにっこり笑って、ほめてくれた。そして自分の財布から10円玉を取り出して、「良いことをしたご褒美だ!」と言って、僕にくれたのだった。小春日和の気持ちのいい日で、木々の葉は黄色やオレンジ色に色づいていた。 それから後のことは、よく覚えていないけど、秋になると何故か小春日和とあの時の10円玉を思い出す。自分も子供を持つ親になって、あの時のお巡りさ

あなたはやっぱり素敵な人だった

帰宅途中、公園で遊ぶ父と子の姿を見かけた。「あれっ、もしかして山内君⁈」そうだろうなあ。彼ならいい夫、いい父親になっているんだろうなあと、昔を思い出しながら通り過ぎた。 高校三年生の時、クラスで近くの河原でピクニックをして、お昼にカレーを作ろうということになった。ほとんどの男子生徒が料理は女子の分担だというなか、山内君が男子と女子同数で料理をするべきだと発言し、そのうちの一人を買って出たのだ。カレーの食材を手際よく切り、炒め、ルーを入れて後は煮込むだけ。他の男子をうまく使っ

同窓会

高校を卒業して10年あまり。同窓会開催の通知が届いた。今までも何度か開かれていたようだが、今回初めて出席してみようと思った。彼には会いたい人がいた。同じクラスだったその彼女とは、まともに話したことはなかったが、何故か気になる人だった。 他の女生徒達と群れるわけでもなく、一人でいる姿に何故かひかれた。彼女の周りだけは違った空気が流れているようで。思いを打ち明ける勇気もなく、三年生の時間は過ぎていった。そんな時は、自分一人の時間を過ごしたくて、学校に隣接する公園に行った。お決ま

「人間を幸福にしない日本というシステム」(カレル・ヴァン・ウォルフレン著)の中の私たち

マレーシアから帰国した頃、日本社会に批判的なこんな類の本ばかり読んでいた。この本の発行は1994年。そしたら「いまだに人間を幸福にしない日本というシステム」(同上著者)という本が2013年に出版されているのを知って驚いている。書評によると、最初の本の発行から、日本はちっとも変わっていないという内容らしい。 最初の本の詳細は覚えていないが、「日本人のしかたがないの思想」(そう言ってあらゆることを諦める国民性)と「日本の権力構造」(その責任体制の曖昧さ。第二次世界大戦の責任者を

恋愛の相手=結婚生活のパートナーですか?

恋愛の相手を結婚生活のパートナーに選びますか? つまり恋愛したら、その相手と結婚して人生を共にしたいですか?当然‼️好きな人とはずっと一緒にいたい。絶対離れたくない。でも結婚のパートナーにすることについては、ちょっと立ち止まって考えた方がいいと思う。 恋愛は、非日常的、期間限定的、非連続的な行為、だと思いませんか? 自分の人生に起きるいつものことではない出来事。胸がときめいて、ぼーっとしたりして、頭で考えるよりも、感情が反応してしまう心理状態。こんな状態は長くは続かない