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はじめてのお泊まり会①

8時よりも前に彼女は来た
まずは部屋着を貸してと言う
Tシャツはぼくらの青空色
イエベなのに似合ってた

下着の上にTシャツだけが
ぼくを興奮させるスタイル
ブラを外してもらった、これで完璧
いつもより早い時間に重なりあったけど
いつもより燃えたかな

昼前にはドライブデート
いつもお家デートしてるけど
人間らしい活動も取り入れたい
ざっくりと計画はしてたが
ぼくの気まぐれで
蕎麦を食べに行くことにした

助手席に座る彼女と
信号待ちのたびにキスをする
待つことが好きになったのは初めて
車酔いを心配してたけど大丈夫みたい
山奥にある蕎麦屋に向かって
ぐにゃぐにゃ道を走る
スピッツのアルバムが2枚目になってすぐ
蕎麦屋に到着

山の中にポツンとある蕎麦屋は
なぜかお客さんがたくさんいた
観光の目的地にしてるみたい
地元の蕎麦が最高だと言ってた彼女が
美味しいと言ったくらい旨かった!
炭水化物を控えてるから
久しぶりに食べたという
ふたりの小さな旅の記念として

蕎麦屋の近くに咲いたあじさいを撮る
小さな旅の目的は
素敵な風景写真を共有すること
何色を撮るかときいたら
彼女は水色だと即答した
愚問だった

近くの荒神社に立ち寄る
木陰に灯篭の景気が広がる
何を祀っているのか知らないまま
鏡に向かって手を合わせた
願い事はなかった
感謝しかなかった


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