みらいつりびと

趣味で小説を書いています。 小説+αの情報を載せていきます。

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最近の記事

100万円で世界放浪『旅人からの手紙』

イスラマバード  これは、友人A、友人B、友人C、その他の友人、そして自分自身へ宛てた手紙だ。  拝啓 みんな元気そうでなによりだ。  昨日9月9日、イスラマバードに着いた。  今日10日に、みんなからの手紙を受け取ることができた。  友人A、友人B、友人C以外にも、親やその他の友人からも手紙が届いており、どれも書いた人の顔などを思い浮かべながら、とても楽しく読むことができた。  やはり持つべきものは友である。どうもありがとう。     さて、今日は日曜日だ。  パキス

    • 実在した怪物『ターリーモンスター』

      フランシス・ターリーの発見  フランシス・ターリーが、後にターリーモンスターと呼ばれることになる化け物を発見したのは、1955年、アメリカ合衆国イリノイ州においてである。モンスターとはいえ、追いかけてきて人を食い殺すようなものではなく、奇妙な形をした化石であった。  それは炭坑のボタ山の中に捨てられていた茶色い石だった。炭坑は古生代後期石炭紀の地層そのものであり、約3億年前の石を掘り進んでつくられたトンネルであった。ボタ山とは、有用な石炭を取り除いた後にできる不用な石を捨

      • 夢を捨てる。悩みを捨てる。

        石を捨てる海岸 砂浜ではなく、石の浜の掌編を書きました。 石浜って素敵じゃないですか。 きれいな石を拾っていると時間を忘れます。 でもその海岸では石は捨てるもので、拾ってはいけないのです。 掌編『石を捨てる2』  海岸にはいろんな石が落ちていた。  七色に光る小さな丸石。長い棍棒のような茶色い石。黒光りする尖った石。  大小さまざまな石で満ちている浜。  僕は七色に光る石を拾おうとして、膝を曲げた。 「拾わないで。ここは石を捨てるところなんだ」  若々しい四十代にも、老

        • 漢字に関するふたつの掌編『かんじめつぼう』と『漢字恐怖』

          漢字に関するふたつの掌編 2021年5月5日に漢字を一切使わないショートショート『かんじめつぼう』(969字)を、2024年8月29日には漢字をできるだけ多用した『漢字恐怖』(800字)を書きました。 同時に読むと面白味が増すかもしれないと思いました。並置しておきます。 どちらもすごく読みにくいです。漢字とひらがなのちょうどよい比率は、ふたつの掌編の間のどこかにあるはずです。 『かんじめつぼう』  にほんごはひょうおんもじであるひらがなでかかれ、たまにカタカナをつかいま

        100万円で世界放浪『旅人からの手紙』

          掌編『ブラックホールが入った箱』 宇宙戦争では技術格差が命運を分ける

          劉慈欣のSF小説『三体』が示唆する宇宙戦争の帰結 宇宙戦争に限らないですね。戦争では技術力が勝っている方が勝ちます。 大砲、銃、クロスボウを持っていたスペイン人はアステカ帝国を征服し、核兵器を開発したアメリカ合衆国は大日本帝国を無条件降伏に追い込みました(スペイン人が持ち込んだ疫病、アメリカの物量がより大きな勝因だったりするのかもしれませんが)。 劉慈欣の小説『三体』では技術力に勝る三体人が地球人を圧倒します。 11次元を扱う技術で智恵のある粒子『智子』を開発して地球へ送り

          掌編『ブラックホールが入った箱』 宇宙戦争では技術格差が命運を分ける

          小豆島のブラックバスの探し方

          関東地方は釣れない。遠征するしかない。 『潮来・佐原のブラックバスポイント』で書いたとおり、関東地方でブラックバスを釣るのはむずかしいです。爆釣したければ、遠征するしかありません。 遠征して成功した場所は、八郎潟、小豆島、香川県です。八郎潟はかつてはパラダイスでしたが、すでに爆釣湖ではなくなっています。 今回の記事では、小豆島について解説します。

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          掌編『関東平野のとある池にスマホが水没して』 怪談と実話怪談の間

          『近畿地方のある場所について』をリスペクトしたタイトルです 『関東平野のとある池にスマホが水没して』は2024年8月10日に書いた2410文字の怪談です。一部実話。実話怪談と名乗るには、頭から尻尾まで実話でなければならないのでしょうか。オチがつくり話では、実話とは言えないでしょうか。 本作は怪談と実話怪談の中間に当たる小説です。 どこからどこまでが実話なんだ? そんなふうに楽しんでもらえたら最高です。 タイトルは背筋先生の大人気ホラー小説『近畿地方のある場所について』に影響

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          短編『東京湾メルトダウン』 福島原発事故とコロナ禍

          パンデミックと原発事故が同時に起こったら 『東京湾メルトダウン』は2021年3月20日に書いた5248文字の短篇です。 日本における新型コロナウイルス感染症の流行は2020年2月、クルーズ客船ダイヤモンド・プリンセス号の横浜港への帰港から始まりました。 2023年5月に感染症法上の分類が2類から5類に引き下げられ、コロナ禍と呼ばれる事態は終結しました。 小説を書いた時期はコロナ禍の最中で、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令と解除が繰り返されていました。 マスクの着用が

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          潮来・佐原のブラックバスポイント

          関東でブラックバスを釣るのはむずかしい。 よく釣れるところはないかとあちこちへ行きましたが、オカッパリで釣るのはかなりむずかしくなっています。 かつて玉造町やつくば市の野池でよい思いをしたことがあります。 玉造町の野池では、ミノーやクランクベイトをブラックバスがひったくるように食い、ヤマセンコーのノーシンカーを投げると入れ食いになりました。 つくば市の野池では、厳寒期に氷を割って投げ入れたテキサスリグで良型を釣りました。 桜川村には良い水路があって、葦打ちをしていくと、いい

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