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26歳で子宮頸がんになった話


タイトルの通り、私は26歳の時に子宮頸がんになりました。




ゆーて、もう5年以上前なんですけど

自覚症状なし、隔年の子宮頸がん検診は陰性、たまたま受けた子宮頸がん検診で見つかったわけなんですが

この年齢でガンって言われると思わないじゃないですか、貴重な経験だと思うんですよ。

なので、誰かのためになればいいなと思い、5年経過しておりますが私の体験を記しておきたいと思います。




最初の検査


当時ピルを飲んでいた関係で、定期的に婦人科には行っていたんですが、どうやらピルって子宮頸がんのリスクが高まるらしいんですね。

だから子宮頸がん検診受けてくださいって言われてたんですけど、実費だし、婦人科の検診台嫌だし、そもそも去年受けたし、って理由で回避したんですね。1回目は。




でも、2回目はさすがに回避できないわけですよ。
なので、渋々子宮頸がん検診を受けました。

自動で開脚される検診台



突然の電話と結果


検査を受けてから2か月以上たった頃

もちろん私は、子宮頸がん検診を受けたことなんてすっかり忘れて能天気に過ごしていたんですが、突然婦人科から電話がきます。


病院の方「子宮頸がん検診の結果があまりよくなかったので一度来た方がいいですよ~」




あまりよくないとは!!!!



って感じで電話の2日後くらいに病院へ、このときの結果は ASC-H

https://www.kango-roo.com/learning/8501/



とにかく、電話のとおり”あまりよくなかった”ので、もう少し大きい総合病院で精密検査を受けるよう言われる。

でもASC-Hって、ガン確定ではないんですね。
だからこの時点では、まぁ悪いっていってもたかが知れてるでしょう!くらいに思ってました。


精密検査


総合病院で精密検査
コルポスコープと呼ばれる顕微鏡で、子宮頚部を拡大し、酢酸をつけて変化がある=疑わしい箇所の組織を取り病理にかけます。


ネットで下調べをしたら、組織を取るのが痛いと言ってる人が多く、かなり身構えたんですよ。

検査中は手の甲をつねって検査の痛みを軽減させたり。



まぁ結論から申し上げますと、全く痛くなかったんですけど。

先生から「子宮もキレイだし問題なさそうだけど、一応白い箇所3か所組織取ってます」と言われ、子宮がキレイになぜが照れつつこの日は終了。



結果とガン告知


数日後、結果を聞きに病院へ

この日は、万が一のために母も付き添いだけど、まぁ、出番が無くて「ついて来なくてよかったじゃん」って言われるんだろな…なんて思いつつ病院へ


自分の番になり診察室に一人で入ると先生から「検査の結果、よくなかった」と告げられました。


ん、よくなかったとは??



先生から検査結果の紙を渡されて、そこに書いてある診断名を確認したんですけど、Adenocarcinoma って書いてあって

腺がんって意味なんですけど、その時の私はこの英語読めないくらいにしか思わなくて。

で、先生も気を使っているのか「ガン」という言葉を口にしないんですね。だから余計にわからない、私はガンなんですか?状態

ただ、話していくうちに、自分がガンであること、初期ではない(進行してる)こと、がわかる。そしてあふれ出す涙。

出番が無いはずだった母も呼び、状況を説明をしてもらい、専門病院への紹介状をもらいこの日は終了

帰りの電車の中で読めなかったAdenocarcinomaを調べたら、子宮頸部腺癌って出てきて、2種類ある子宮頸がんでも予後が悪い方みたいな書かれ方されててショックが倍増しました。

「腺がん」は検診で簡単に見つけることが出来ません。さらにこの「腺がん」は、転移しやすい特徴があるため、治りにくいがんとされています。

日本婦人科腫瘍学会.患者さんとご家族のための子宮頸がん・子宮体がん・卵巣がん 治療ガイドライン第2版(2016年)


専門病院へ


ガン治療専門の病院へ行き検査

ここではエコーや触診のみで、前の総合病院で取った組織を、そのままこちらの病院の病理でも見ることになりました。

そして後日、MRIやCTなどの検査も行い、すべての結果はまとめてわかるとのことでした。


私は脚から入りましたけど



ただ、この検査結果待ちの約一週間が本当に辛い!
ステージいくつだろうとか、転移してるのかなとか、余計なことばっかり考えるんですよ。

マジで辛かったな〜




そして運命の診断結果の日

大きい病院あるあるで、予約時間から1時間以上経っても呼ばれず、母とともに口数が少なくなる。

まぁ、この後ガンのステージとか、子宮が残るか残らないかとか、何年生きれるのか、みたいな話になるかもしれないと思えば当然ですよね。

まじで誰か変わってくれよって思いました。



で、ついに呼び出され母と二人で診察室へ、そして先生から告げられた診断結果は・・・




「子宮頚部上皮内腺癌」




ん?上皮内?

上皮内腫瘍、上皮内新生物とも呼ばれ、上皮内癌と表記されることもあります(英語では carcinoma in situ; CIN)。上皮細胞と間質細胞(組織)を隔てる膜(基底膜)を破って浸潤(しんじゅん)していない腫瘍(癌)。

(c) 国立研究開発法人国立がん研究センター



正確には、先生から「ガン浸潤してませんでしたよ~初期ですね」と言われたわけなんですけど、こちとら前の総合病院で「進行してる」と言われたもんだから、初期なんて予想してないわけで

母と二人で目が点になる。


そして手術の説明を受けたんですが、まず子宮頸部を切除し、その断面からガンが見つかれば追加手術、見つからなければ経過観察


円錐切除術


あれ、全摘じゃないの?

いい意味で想定してなかったことが立て続けに起きてビックリ。
この日は手術、入院の予約を取って終了。



入院と手術


2泊3日の入院で、2日目の朝に手術というスケジュール
ほぼ人生初の入院、人生初の手術、および全身麻酔、緊張しかねぇ…



と、緊張しながらも入院日ってバタバタしてるので、あっという間に手術当日、手術着に着替えオペ室へ向かいます。


そして手術台に横になり、色々な準備をされる


全身麻酔で寝れなかったらどうしよう、痛かったらどうしよう、って色んなことが頭に過ぎったんですが




2秒で入眠


「起きてくださ~い」と肩を叩かれ、意識を取り戻した時には手術終わってたんですけど、感覚的には目をつぶって開けたら時が進んでたみたいな感じ。

手術時間は、30分~1時間くらいと短めでしたが、術後の痛みや麻酔の副作用に苦しみ、復活したのは昼過ぎくらい。

復活後、病院おさんぽした




退院と安静期間



手術翌日に退院でしたが、この時はもう痛みも全くなく、止血されているので出血もあまり気になりませんでした。

ただ、術後大量出血の恐れがあるのであくまで安静に、2週間は外出を控えました。暇



手術結果


2週間後、再び病院へ行き、手術で切断した箇所の病理結果を聞きに行きました。

結果は陰性、断面からガンは見つかりませんでした。

なので追加手術も無し、今後は経過観察。

でも、正直ちょっと不安があって、私がなった腺がんは、基本初期でも全摘というのを見ていたので、本当に子宮残したままでいいのか、またガンになる可能性は無いのか、などなど不安要素がたくさんでした。

でも、一先ずガンが見つからなかった以上子宮を取る必要はないので、定期的に観察して異常があったら即対応しようというところで落ち着きました。



そして月日は流れ気付けば5年。
現在に至るのですが、今も子宮は残っていて元気に過ごしています。




いや、本当は手術から2年経った頃から検査をさぼり…今年3年ぶりに受けた検査で引っかかり…また同じ専門病院に行ってたんですが…一応異常なしでした。


おわりに


私の家系ってガン家系なんですよ。

おじいちゃんもおばあちゃんもガンで亡くなっていて、母はガン経験あり(早期発見)

だから、いずれガンになるんだろうなとは思ってたんですが、それが26歳の時とは思わないじゃないですか、今考えてもビックリなんですよ。

26歳という若さであの恐怖とか不安と戦った私ってすごいなって思います。


あと、私の場合タイミングに恵まれていました。

前の年に子宮頸がん検診は受診済、本来受けないはずだったのに、ピルを飲んでいたことから子宮頸がん検診を受けることになり、早期発見が難しく、進行速度が速いと言われている腺がんを、上皮内のうちに発見できました。

もしこの時ピルを飲んでいなかったら、子宮頸がん検診を受けていなかったら、どの程度進行していたのか…考えるだけで怖いです。



そして前述のとおり、この記事は誰かのためになればいいなと思って書いています。


子宮頸がん検診ってちょっと受けるの嫌だなって思うじゃないですか?
めんどくさいとか、症状が無いから大丈夫とか、診察台恥ずかしいなとか、いろいろあると思うんですけど

ガンになる前の私も、診察台が恥ずかしくて子宮頸がん検診すごい嫌でした。

実際一回逃げてるし。

でも今は、なんとも思いません。
まぁこれは経験というか、そういう話なんであれなんですけど、この記事を読んで私の経験を読んだことがきっかけで検診行ってみようかなとか、検査に行った方の早期発見につながったりとか、何かしらのお役に立てればと思っています。


貴重な経験はほかの人にもシェアすべきですからね〜

ということで、私も検査を怠らず今後も定期的に検査に行こうと思いますし、少しでも身体でおかしいなと思ったらすぐ病院に行こうと思います。


ここまで読んでくださったあなたも、どうぞご自愛ください。

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