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記憶の追悼式 【詩】

もやがかかる

記憶は葬られ

供養も無事に終了した

追悼式にはもちろん僕だけが参加し

嫌な顔たちもすっかり消えて

真新しくなった世界

さようなら次に産まれた記憶が

美しいものでありますように

現実は逃げ去り

海を渡っていく後ろ姿

僕は無理に笑みを浮かべ

矛盾だらけの幻想に自分を閉じ込めてしまっていた


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