書店で面白い本と出会う方法その1

こんにちは。この記事を開いていただきありがとうございます。

ここでは、

・タイトルに対して「へぇ、よかったですね」と呟く
・適当に開き、会話文が面白いか確認する
・出版社に面白い本を出してもらうために(ハガキを書き、たまには新刊も買う)

以上の3つに分けて、リアル書店や古本屋で、いわゆるハズレ本を買ってしまわないための私のやり方をご教授したいと思う。
今では潰せる時間あたりの商品単価、すなわちコスパがいいとも評される本、特に小説。これらを賢く買えるようになればほかの娯楽にまわすお金が減り、貯金ができるかもしれないというものだ。
まずこの記事で、ひとつめの

・タイトルに対して「へぇ、よかったですね」と呟く

について詳しく見ていこう。
その後の2つについては、明日、明後日と順次公開する予定だ。

【タイトルに対して「へぇ、よかったですね」とは?】

リアル書店に行くとわかるが、書店には膨大な量の本がある。英語の勉強で辞書をひいたことがある人は、調べたい単語が買いたい本だと思ってほしい。その単語にたどりつくまでにちょっと苦労するし、目的の単語のまわりには似たような単語がずらりと並んでいる。

本でも同じで、目的の本の周りには同じジャンルの本がずらっと並んでいるのだ。

買いたい本が明確に決まっているなら、見つけた本を手に取ってレジへ持っていけばいい(決して棚から自分のエコバッグに入れてはいけない)。しかし困るのは買いたい本が決まっていない場合だ。

本があっちにも、こっちにもあるし、どれが面白い本なのかは当然ながら買ってみてじっくり読んでみないとわからない(私としては、それは単なる思い込みなのだが)。
もしかしたら、だんだんと自分はどんな本が好きだったのかさえ見失ってしまい、お店の出口がわからなくなってしまい、書店でミイラになってしまうかもしれない。

それを防ぐのが、「へぇ、よかったですね」なのだ。
実はこれをすることで、自分が興味がない本を一発でふるいにかけられる。

書店では数多くの本が背表紙をこちらに向けるというセクシーポーズで手招きしている。
ごめん、急にキモくなったが、タイトルという「その本に何が書いてあるか」という強烈な惹句により「面白いから買ってくれ」と言っているのだ。
そこで、あなたはタイトルに対して「へぇ、よかったですね」と言ってみる。
例えばだ。

「借金2000万あったけど社長になれました」
「神様の声を聴いて成功しました」
「よく眠れる方法」
「なれる!公認会計士」
「きみの腎臓をたべたい」

などのタイトルがあるとしよう。
これらに対して、「へぇ、よかったですね」といってみよう。

自分にとってしっくりと「へぇ、よかったですね」と言えたタイトルがあっただろうか?
もしあったなら、

あなたは、その本を買わなくていい。
そのジャンルの本すべてを買わなくていいくらいだ。

へぇ、よかったですねというのは、そのタイトルを強烈に突き放す言葉である。
つまり、この言葉がしっくりきたタイトルというのは、あなたが実は全く興味が持てない本ということなのだ。

試しに今度書店に行ったとき、これを試してみてほしい。
さらには、よかったですね。がしっくりきたタイトルの本をぺらっとめくってみてほしい。
まっっったく、その本に書いてあることが面白いとは思えないはずだ。

これで、本を買う際の最大の愚となる「興味がない本を買ってしまう」ということを防げるわけだ。
これを実践できたあなたに、私は「それは、本当によかったですね!」という賛辞を贈りたい。


【余談・どうしてこの記事を書いたのか?】
若者の書籍離れ、と言われているかどうか定かではないが、本が売れなくなっているらしい。ある調査では本を1か月に1冊も読まない人の割合が年々増加し、出版されている雑誌も気づかないうちに1冊あたりの値段が上がったり、ページ数が減ったりと、セブ○イレブ○のおかずみたいになっている。

しかし私は非常に本をよく買うし、リアル書店にもたびたび足を運ぶので、本が売れなくなっているという実感はあまり持っていない。私の周囲の人たちももともとは本を読まない人だったが、私が知るめちゃくちゃ面白い小説を教えたところ、よく本を読むようになった。

ここで私はひとつのひらめきを得た。
本を読まない人というのは、もともと本が嫌いなのではない。
むしろ昔、いやいや読書感想文を書いていたような人なのではないか?
そのような人たちは、自分を読書好きにさせてくれるきっかけがなかっただけではないか?

食べ物でもそうだろう。本は食品、特にウニに例えることができると思う。
最初に低品質なウニを食べてしまったら、なんかネチャネチャしてるしクサいしで、ウニという食べ物が嫌いになってしまうかもしれない。
しかし上質なウニを食べたことがある人は、ウニはおいしい食べ物と認識していて、ほかの魚介類も好きになっていくかもしれない。

本を読まない人は、本が嫌いなのではない。
本を好きになるきっかけがなかった人なのだ。
最初にマズい食べ物を口にしてしまい、それ以降その食べ物を食べられない人と一緒なのである。

私自身は本を読むようになって約15年と短めだが、買った本は少なく見積もっても既に5000冊を超えている。
そのような私が独自の経験から、ハズレ本をひかない方法をご教授させていただければと思った次第だ。
本当に面白い本は、本当に面白い(反復法)。それがわずか(古本屋ならば)ワンコインで買えるとは、本当にいい時代になったものである。
それで、読書が好きな人が一人でも増えてくれれば幸いの至りである。

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