ある森に、小さなハリネズミ君がいました。 ハリネズミ君は背中に鋭いハリをたくさん持っているので森のみんなから避けられていました。 だから、ハリネズミ君はいつもひとりぼっちでした。 ひとりぼっちは寂しい。 ハリネズミ君はその気持ちをグッと抑え、いつもみんなにこう言いました。 「ふん!お前たちは僕の自慢の鋭いハリが怖いんだろ?僕に近づいたらハリでさしてやるぞ!」 寂しい気持ちがハリネズミ君を強がりにさせてしまい、ハリネズミ君は本当にひとりぼっちになってしまいました。
気持ちの良い昼下がり、僕は読書をする。 そこへ君の声が明るく響く。 「こんにちは」 「……。」 僕は静かにこくんと小さく会釈する。 「今日は何を読んでるの?昨日の続き?」 本を覗き込む彼女にちらっと本の表紙を見せる。 「…なるほど。」 そう言うと僕の横に座って静かに飼い猫のミーヤとひなたぼっこ。 読み終わった本を横に起き、僕は少し眠そうな彼女に声をかける。 「やぁ。いらっしゃい。」 「あ、読み終わったのね。お邪魔してます。」 僕と彼女は微笑み合う。 「今日も待たせてしまった