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ZINE アカミミ

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ライフステージの変化やライフスタイルの違いにもビクともしない、丈夫でしなやかな「最高にごきげんな暮らし」のために、一人の時間をきちんと持てて、自然に力を貸しあえる、そんな理想の家… もっと読む
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#家

『ZINEアカミミ 創刊号 特集:家族』

「家」とは何か、生活のもっといいやり方があるんじゃないか。 そういうことを雑駁に考えるZINEを創刊します。 エッセイ、日記、インタビュー紀行、論考、映画批評…… この創刊号では、さまざまなスタイルで、いまよりも楽チンでいい感じの「家族」のあり方について考えます。 編集:柿内正午、山岸大樹、踊るうさぎ 執筆者一覧:渋木すず、望月友子、いつか床子、柿内正午、踊るうさぎ、山岸大樹、カゲヤマ気象台、川本瑠 and more 本文 66ページ 文フリ価格 800円 11月

仲良くなくてもいい

明言しておきたいのは、私たちは「なかよくあるべきだという同調圧力」が苦手だということで、僕たち夫婦はニコニコ社交的であることにすぐ疲れてしまいがちだ。 「なかよし」「アットホーム」というのは良いものと見做されがちだが、かなりコミュニケーションコストが高いものだと考えている。なぜなら、そうした仲間意識は集団内の暗黙知とでもいうような、明文化されていないルールを「察するコスト」をメンバーに強いるからだ。 一見うまくいっているような組織でも、なぜだか新規メンバーが定着しないという

いえ【家】

元気や、政治力や、すごい財力はない個人がなんとかできる環境要因の最大値。 心身の安全・安心・回復の基盤となる、QOL決定の重大要素。 ・安全:家の外にある物理的・精神的脅威を防ぐ機能 ・安心:家の中で物理的・精神的脅威にさらされる心配がないという信用 ・回復:上記2点が満たされることによって得られる、あるべき状態へ戻る運動 ①house 狭義の意味においての家。無機的環境要因としての側面、形而下の箱。 動線・生命維持・快不快など生活のシステムを規定する前提条件になる。

ハウスとホーム、信頼と愛着

信頼している友人がこの「ハウス」の話を聞いて 「家」の持つ機能的な面(House)に比重があることはよくわかったのだけど、「我が家」や「故郷」なんて意味も内包する、懐かしむもの、ホッとできるものとしてのHomeについてどう考えているの? と返してくれた。 これについて考えてみたところ「ほかならぬ自分以外には認められないかもしれない『よさ=アカミミ的なもの』が守られている」いう安心感こそが、僕にとってのHomeの感覚なのではないかと思い至ったのだけど、これについては前回書

アカミミハウス

なんの価値も見出せそうもないものを愛でるためのユニットをつくろう。そうやって、最初からよくわからないものとして「零貨店アカミミ」というのを夫婦で始めた。 特に活動実績はないので、なにを始めたんだといわれても困る。「アカミミ」とはアティチュードなのだ。アカミミ的態度で生きることが肝要でそういう意味では毎日が活動なのだ。そのくらいのものとして僕らは「アカミミ」という活動を始めたし、いまも続けている。 そして今、みんなで支えあって一生ごきげんに暮らしていくための仕組みと場所=「家」

家を育てたい

時間のある方は、まずは上のページを読んでほしい。 時間のない方のためにざっくりと言うと、僕はライフステージの変化やライフスタイルの違いにもビクともしない、丈夫でしなやかな「最高にごきげんな暮らし」のために、一人の時間をきちんと持てて、自然に力を貸しあえる、そんな理想の家をつくりたいと考えている。「夫婦」「親子」「友達」といった枠にとらわれないで、それぞれがのびのびと暮らせる、そんな家を。 概要については冒頭のリンク先にまとめているので、そちらを読んでほしいのだけれど、そし