『はゔぁ』考察
VOGUEのACAねさんのインタビューからヒントを得て、それを元にして考えてみたんですが、やっぱり!と思ったことがいくつも出てきたので、私はこれだと確信しました。
私の考察はACAねさんの実体験をベースに作られていることを基本としているので、一曲一曲が単体ではなくいろんな曲と曲に繋がりがあります。はゔぁの考察を読む前に、まだ正義の考察を読んだことがない人は、そちらを先に目を通していただけるとありがたいです。
正義の考察で私は、ACAねさんの実家は父子家庭だと考えました。(これはあくまでも私個人の意見です、断定はしませんし、もしこんな世界線だったら…と仮定して、実体験を交えて曲作りをしているのかもしれません)
その延長になるんですが、ACAねさんの実家は父子家庭の世界線を前提として、今回の考察を進めていきます。はゔぁの響きがだんだん違うものになってきますよ…。
これははゔぁの予備知識です。2021年1月12日に放送されたずっと真夜中でいいのに。のオールナイトニッポンでは、セカンドフルアルバム『ぐされ』が紹介されていて、それぞれの曲に一言コメントがあったんですが、はゔぁは「この世の幅」と言っていました。この幅が意味するものは何なのか、考察を進めていきたいと思います。
結論から言うとこの曲のテーマは、ACAねさんの子ども時代の休日の様子なんだと思います。
それでは歌詞を追っていきましょう。
この世界線でもうまくやっていけるのかなぁ、ということですね。さて、どんな世界線なんでしょうか…
「目覚めた瞬間眩しいな」と言うのは、朝に起きるのが遅くて朝寝坊して、太陽が昇ってかなり眩しく感じる時間帯のことを指していると思います。少し話がそれますが、ACAねさんってアニメ、漫画、ゲームとかサブカルものが好きですよね?一次創作の同人誌即売会であるコミティアに行ったというツイートや、ゲームやアニメに関するツイートも結構あります。
それらが好きすぎて没頭するあまり、お父さんに怒られて取り上げられてる状態なんだと思いました。(ちなみにはゔぁの中にもアニメ、漫画、ゲームの要素が入っていますよね)
「先手号泣必死に演技 誰かみたいに誰かのせい お祝いごっこの僕」は必死に駄々こねて、その好きなものをやっと返してもらって、「わーいやったー!」って心の中で喜んでいる状態を指しているんじゃないでしょうか。「善人ぶって全放置 馬鹿なふりして住み放題 誰も悪くない事ばかり 誰も得しない物語り 仕方ないじゃないかな」は、お父さん及びACAねさんが、良い人あるいは良い子ぶっていますが、怒ってほったらかしにしたりされたりしていて、実家だからどんなことしても追い出されることはなく住み放題で、お父さんもACAねさんも悪くないけれども、誰も得もしないんだよね、という感じじゃないでしょうか。でも、その中で生活しないといけない窮屈さは仕方ないという言葉で終わらせたくない、という風に感じました。
息苦しい生活から抜け出して、思い切り息を吸い込みたいけど、とりあえず今のところは満足してる、だってこの状況にも終わりはあるだろうから。ゲームだけ返してよ、じゃないとお父さんのこと尊敬できなくなるよ…。息を吸い込んで言い返して(ゲームに例えて)このステージをクリアさせたいな。
「はゔぁ」の意味なんですが、実は英語のタイトルが「Have A」なんですよね。複数のものを持っているのなら、have ....sや....esになるんですけど、Have Aということは一つしかないものを指しているはず。あと、はゔぁはパパとママ、もしくは母を足して2で割ってる様にも聴こえますし、お父さんが母親役もしないといけない親としての幅を示しているということと、お父さんがゲームとか取り上げてるから人としての器が「大きくて小さな幅」があるという意味もあるんじゃないでしょうか。
「コンクリートの色違い」については一番最後に述べることにします。
お昼ご飯にカップ麺を食べようとしている光景が目に浮かびます。こんな経験ありませんか、親が不在で「昼ごはんに何食べようかな」と思って、カップ麺を食べたこと。料理が不得意なお父さん、そしてちょっと険悪な雰囲気の中「お昼ご飯食べたい」とは言いづらいので、1人でカップ麺を作ったのかな、と思いました。お湯を沸騰させて、パッケージに書いてある通りにお湯を注いで3分待つ、っと。よしできたー、と思ったらカップ麺を落としちゃった…あぁもう最悪…でも、思いっきりぶちまけたからなんか逆にスッキリしたかも。ご飯食べる時は私に言ってよ(Tell me)、でもものによっては食べないかも。これから先のことも何だか不安だな、お母さんのご飯食べれないのも悔しいよ。。
「この世でも馴染めるのかな」っていうのはお父さんとACAねさんの二人が「妻(お母さん)がいなくなったこの世界でも生きていけるのか」と同じように思ったことなんじゃないでしょうか。
「舌の色味が 赤くなるようだ」とは、味覚が赤ちゃんみたいになっちゃうよ、ということだと思いました。なぜ赤ちゃんみたいになるのか、次の歌詞を見てください。
「水代わり ミルクを飲んで 育てられたら 君と同じさ」ですが、大人は喉が乾いたら水を飲みますが、それと同じように喉が乾いた(もしくはお腹が空いた)時にミルクを飲んで育てられたら、お父さんと同じような大人になっちゃうよ。
ここでのミルクですが、ミルク=乳=父という風にもなりますよね。ミルクと言うのはお父さんの作った食事のことかも知れません。お父さんの作ったご飯はお母さんのと比べてあんまり美味しくなかった、だから味の違いを母乳と粉ミルクに例えて表現したかったのかなぁ、と思いました。粉ミルクからインスタント食品が連想されますが、料理が苦手なお父さんはインスタントのものをよく食べていたということかも知れませんね。
しかし、ACAねさんこれだけ反発しててもお父さんのことは尊敬しているんですよね、「尊敬できなくなる」と言っているからです。お母さんがいなくなって男手一つで育ててくれた大事なお父さんですからね。
「生きてて欲しいじゃん 回数じゃないじゃん 寂しくなるでしょう」お父さんには生きていて欲しい、ゲームでは残機があれば何回でもやり直せるけど、人生ではそんなことできないし、お父さんがいなくなると寂しくなるよ。親としてとても大きい存在だけど、ゲームを取り上げるような小さな幅も持っているお父さんを抱えるのも私の人生なのかな?息をいっぱい吸って、お父さんが生きている間(=息してるうち)なら口答えできるかも。
最後にコンクリートの色違いについて超個人的考察を述べます。コンクリートって代替えの利くものだから、代わりになるものを示していると思うんですよ。色違いの別のものを見つけて、とお父さんに言っているとしたら…それはお母さんのことだと思います。だからお父さんにはお母さんの代わりとして他のパートナー見つけて、幸せになって欲しいっていう願いだと思いました。真意はわかりませんが。。
この曲の中で「ミルク」と「コンクリート」という単語が出てきました。勘の良い人は分かると思いますが、見覚えのある歌詞じゃないですか?眩しいDNAだけの冒頭で歌われる「ミルクとコンクリート」と同じですよね。「ミルク(父)とコンクリート(母)で出来た猫」とはお姉さんのことじゃないかと推測しました。これは正義の考察にも繋がるんですが、正義のMVにインクねこが登場しますよね?あのインクねこと、「ミルクとコンクリートで出来た猫」は同一人物なんじゃないか、と思ったわけです。(実はこの推測から眩しいDNAだけの考察も完成しました)
あと、サウンド面からも考察できることがあります。この曲では普通のベースではなくめちゃくちゃ大きいウッドベースが使われています。普通のベース(小)とウッドベース(大)だから大人を表してるんじゃないでしょうか。
娘には遊んでばかりいないでしっかりしてもらいたいっていうお父さんの思いと、自分のわがままを聞いてもらいたくて反発しているけど、本当はお父さん思いのACAねさんの親子愛のストーリーだと私は思いました。頑張って育ててくれたお父さんのためにも、ACAねさんには幸せになってもらいたいですし、いつか素敵な母になってもらいたい、と思います。
#はゔぁ
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