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ワーママ部長の心得 常に「逃げ道」を持っておく

仕事関係の人に「ワーママとして何を大切にしているか?」を聞かれたので、あらためて考えてみた。大したものはないけれど、1点あるとしたら「いつでも『逃げ道』を持っておく」ということかもしれない。

必ず選択肢を作っておく。

ワーママになって以来、常にリスクヘッジを考え、選択肢がある状態を選択してきた。「子どもを守る」ということは、「子どもを含むチームを全滅させない」ことだと思うからだ。

1:結婚生活を続け、共働きをする

色気のない話だが、私は結婚すら「リスクヘッジ」と捉えているところがある。チームで取り組むことで「人生」というプロジェクトの破綻リスクが軽減する。
実際、私は昨年転職をしたが、どこかに「失敗しても収入ゼロにはならない」という気持ちがあったし、その考えは私に余裕をもたらした。
独身だったら、転職せずに前職のままで居続ける選択をして、子どもとの時間を犠牲にしたり、鬱屈とした気持ちを持て余して手詰まりになっていた可能性がある。働き手が私1人だったら、正しい判断ができずチームは全滅していた。

2:人間関係を複数持っておく

同様に人間関係も複線化しておくことを重視している。

学生時代の友人、現職・前職・前々職の同僚、趣味の友人、親戚など、いくつかのコミュニティに属すことで、入ってくる情報と視点の量が増える。
SNSなどでは「ワーママ」「専業主婦」が対立構造のようにあるかのような語られ方をするが、現実世界はそんなに単純化されていない。
単純化した途端に視野狭窄になり、あるはずの逃げ道が見えなくなってしまう。
極力、どちらの立場にも共感し、どちらの立場にもなれるようにしておく。
八方美人上等。

3:子どもに対しても「複線化」を前提とした選択をする

子どもについても同様だ。
幼児期から通っている息子の習い事を就学後も続けているのは、学校以外にも薄い人間関係を敷いておきたいと考えたからだし、私立小を選択したことの理由の一つにも、同じような考えがある。(もちろん、一番の理由は教育理念や環境の良さだけど)

学校生活では様々な不測の事態が起きうる。
万一、学校を変えたいと思った場合、公立だと住む場所も変えることになる。何かあった場合の変化の負担が大きいことは、適時判断の妨げになる。

「全変更」以外の選択肢があることで、過度に怖がらず「変わる」判断ができる。

いざとなったら逃げ道をちゃんと使う

そして、逃げ道を使うタイミングが来たら、恥ずかしがらずそれを使い、全力で逃げると決めている。

・自分の道を真っすぐに進む
・リスクをとって夢に賭ける
・背水の陣で挑む
「逃げずに進む」ことを表す言葉たちはとても魅力的だ。

けれど実際は、
・真っすぐな道なんてない。
・賭け事は胴元が勝つ
・背水の陣なんて概ね敗北(成功した場合だけ伝説になる)

分かりやすい綺麗な言葉は「誰かをある方向に進ませる」ために、逃げ道をふさぐべく誰かが意図的に紡いだものだ。
多数の人を死地に進ませる詭弁。
『進撃の巨人』でエルヴィンが死ぬ前にやったやつ。
(あの世界ではああするしかない、エルヴィンは名将)

実生活において、私たちは戦況が振ってくるだけの兵隊ではない。軍師・大将の視点で見ることが許されている。
それなら、様子を伺い、情勢を読んで、自分の意見なんてすぐ変える。
すべてのことに逃げ道を持っておき、いざという時に全力で逃げる。

子ども自体がコントロールできないからこそ、
私は、それが、小さきものを抱えるチームの生存戦略だと思っている。




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