【創作小説】つぼみのままの白百合04
↓ 03話はこちらです ↓
自慰にふけった日の朝は、何となく股の間に違和感がある。昼に近い時間になって、麻里亜はのろのろと布団から出た。今日は午後から、父親の洋菓子店を手伝うことになっていた。
麻里亜の父は、近辺で唯一の洋菓子職人で、母と二人で店を切り盛りしている。店はもうすでに20年以上やっているが、4月と12月以外だと客足はそれほど伸びない。ここの地域のような田舎では、むしろ和菓子屋の方が好まれるのだ。
長らく伸びるに任せている髪を一つに束ね、麻里亜は一階の店