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私の愛したアンチRPG


一番古い記憶は兄の横に座り見つめていたゲーム画面。
確か幼稚園の頃だ

それから三十路目前の現在に至るまでプレイし続けているゲームがある

「moon」

私が推す、最強の作品

ラブデリック社が製作したプレイステーション用RPGだ
ある夜、男の子がプレイしていたゲーム「MOON」の中に迷い込んでしまう
月の光を失った世界。そこで目にしたものは「勇者」に惨殺されていく罪のない動物たち…

悩める住民や動物たちの魂を救済する事で得られる「ラブ」を集め月を目指す物語


癒されるBGMや作り込まれた世界観、ヘンテコなキャラクターデザイン…
全てが癖になり、謎解きギミックそしてラストの意外性にはため息が出るばかり


まだ幼かった私たち兄妹はまだ世界の理を理解し切れておらず解けない謎も多くあった。それでもティッシュ箱にメモをぎっしり取って、時にそれを紛失して肩を落とし、お互いのひらめきに助けられながら攻略を目指した

当時は攻略本も手元にはなく、ネットも普及していなかったため結局全攻略には10年の歳月を要した。兄が古本屋で攻略本を見つけてきたときは2人して踊り出す勢いだった

ネット環境が整って「moon」を検索するたびに称賛の声を多く目にし自分のことのように嬉しく思った

「moon」をプレイするためだけにPS2を手放せなかったし
去年、Switch版で復刻版が発売されて多くの人に知ってもらえて心底嬉しかった
初見プレイを見るのが大好きなのでゲーム実況の動画が増えたのも良かった



もし願いが叶うなら「moon」に関する知識を全て消して再プレイしたい。

あの衝撃と感動をもう一度味わいたいのだ


願わくばこれを読んでくれたあなたにも味わってもらいたいし
なんならそれを隣で見ていたい、あの頃のように。

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