「酒場のぷりンス」Vol.9 ぷりa.k.a.星葡萄

東京のキャバレーで食べた
手作りとんかつサンド

カツサンド

　イベントの企画をやっているからなのか、いろんな遊び場、行ったことない場所に足を運ぶのが好きだ。そういえばキャバレーで遊んだことはないなと、思ったのは東京のキャバレー文化が終焉しつつある、と何かの記事で読んだのがきっかけでいつかは行ってみたいと思っていた。銀座の白いばらが閉店してしまったということもあり、もたもたしているとどんどん店がなくなってしまって、自分はキャバレーとはなんなのかを知らないままの人生をおくることになる。それは嫌だ。

　はじめて、いったのは蒲田にあるレディタウンだった。小説家や写真家の友だちと連れ立って、お店を閉める１週間前に駆け込んだのだ。19時ごろに店に到着したのだがすでに店内は満席。こういうこともあるよ、と残念な気持ちになりながら、近くで軽く飲んでダメ元でもう一度、店を訪れた。20時は過ぎていただろうか。すでに主だったショーは終わっていたが、生演奏は続いていた。竹内まりやの名曲「家に帰ろう (マイ・スイート・ホーム) 」を生演奏で聴けるとは！

　80歳の現役ホステスさんもいるとのことだったけれど、ぼくたちの席に着いたのは新人の40代の女性であれこれ会話を楽しみながらお酒を飲んだ。ぼくたちの世代はDJやクラブイベントには慣れ親しんではいるけれど、強烈なカルチャーショックを受けた。お客さんも若い人も多く、ダンサーを目指す女性などもいた。