インターネットには全く縁がない

mixiをちょびっとさわった程度だった私の、本格的なネットデビューはスマホを持ってからだった。
七年前のGW。
DV夫がやっと許可してくれてスマホになったのだ。
娘が小説を書くサイトを教えてくれ、私も登録した。

そのとたん…


私は爆発したように、再び小説を書き出した。
最初は書きためたもののUPにすぎなかったものが、直に書き出して止まらない。
最初の一年で7、800作アゲて、今現在は3000作くらいにはなっているだろう。
自分で驚いたのは、ほとんど直す必要のないズラズラで原稿が出来上がる。
半年後、文章を売れるサイトにも登録、あっという間に500顧客を得た。
私はスマホライターで、バックアップのパソコンもない。
出来るのはただ打って渡すだけ。
それでも喜ばれたのは、コンパクトに作品がまとまっていたせいだろう。
おかげでまとめ記事の依頼者には、シンプルすぎると文句を言われたが、とにかく楽しい日々だった。

今はそんなにスピードもなく、たまに書いてアゲる程度だ。
売文もやめた。
仕事サイトを放逐されたからだが、ネットの売文があまりにも廉価でプライドが傷ついたからでもあった。

かつて二百字四百字の原稿用紙を鉛筆で埋めていた日々から数十年。
途中だんだん書けなくなって、書こうとしてもまとまらなくなってしまった私はどこにいったのだろう。
君は才能がとてもあるから十年書かずにいたら、大作家になれると編集者に言われた知人がいる。
でもそれは、才能がないと言わずに諦めさせようとしたんだよと本人は言っていた。
では私の数十年は?

今の爆発的な書く力(カクリョク)は、野心を捨てた(あきらめた)ことで戻ってきた、中途半端で気まぐれな、私のかすかな筆力なのだろうか?


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