癒やしの海〔永山浩士さんへのお礼作です〕


この海はねえ
どこまでもどこまでも続いているんだよ
美しいだろう?

ほんと
なんて美しいの
見ているだけで癒されてしまうわ


見蕩(と)れている彼女に、僕はちょっとだけ罪の意識を持つ。


だって。
この海は・・・・



液体ではなく、ひどく大きいゼリー状の生物で、肉食だからよね。


そう言った彼女の耳まで裂けた口が、『海』の最後の偽足部分を飲み込むのを見た瞬間、思い出した。
美しい女性に擬態しているシュレジュレーレメ星の生き物のことを。
そしてシュレジュレーレメ星のそれは、雑食で・・・大食なのだ。


それでも地球は回っている