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帰国生入試を終えて1

ここからはプライベートなことは書いていないので、私の個人的事後感想として無料記事になります。


色々ありましたが、結果、息子は国立大学の理系に合格できました。最初は訳もわからず志望校に最難関上位大学を考えていましたが、リスクの大きい賭けをするよりは息子本人の意思で、中堅国立大学を受けることにしました。それまで不運続きですっかり自信をなくしてしまっていた息子にとっては、合格はとても嬉しかったと思います。

7月から始まった予備校生活。予備校が始まるまでは帰国生入試のことはよくわかっておらず、帰国生を多く取る私立大学もあるので、

「帰国生で英語ができれば有利になるんだよね?試験科目も共通試験免除されるし、一般入試よりは合格しやすいらしいから、頑張ればなんとかなるかな」


と漠然と思っていたのが間違いでした。留学生と違って帰国生はまず日本での生活の有無関係なく「日本で教育を受けた高校生並みの日本語」を求められます。英語もできて当たり前、日本語は普通の日本人高校生レベル。求められるものがここでもう既に高い。入試問題も全て日本語なので、日本語で問題を理解できないといけません。


ここで帰国生と留学生の違いって?と思う方は、最初のnoteで説明しています。要は「日本国籍があるかどうか」の違いです。おおまかに言えば、日本国籍があれば外国生まれ育ちでも「帰国生」、日本国籍がなければ(=ビザが必要)「留学生」になります。日本国籍があっても外国籍があれば留学生で出願できる私立大学も中にはあります。


教育を日米半々で受けたような子はそうかもしれませんが、完全アメリカ育ちで日本に住んだこともないアメリカ人の子に、日本人並みの日本語能力を求めることがもう無理に近い。

私立文系であれば英語が強い方が有利になり、そう言う生徒を集めて国際色豊かでグローバルな国際学部等を謳う大学もありますが、

理系では英語が強いのはあまり強みにならない

と感じました。帰国生理系に関しては息子からの情報を元にすると、

①まずは日本人並みの日本語能力
②数学問題を正確に早く解く能力(息子曰く、日本語で数学ができるようになれば’物理も大丈夫、だそうです)
③化学や生物の用語を全て日本語で覚え直す暗記力
④面接がある場合も多いので、日本語でのプレゼンや自己アピール能力
⑤英語はできて当たり前なので、大学は積極的に英語重視はしない。


帰国生でも理系は「英語ができる」生徒を求めていると言うよりは、どちらかと言えば、「日本人一般理系受験生並みの学力レベルの高さプラス語学力」と言う感じがしました。これは「英語ができれば帰国生入試って有利なんだよね?」と単純に思っていた私の考えを根底から変えてしまう経験でした。でも理系の帰国生入試が特殊なのであって、文系帰国生入試であれば、英語ができることが強みになるのかもしれません。経験がないのでわかりませんが。

あと、意外に(じゃないかもしれないけど)大事なのが

「アメリカ現地校での優秀な成績」


帰国生入試は私の体感的には「AO入試(特別選抜入試)+一般入試(試験の点数で勝負)」みたいな感じです。出願時に揃える書類の一部が
①高校の成績
②SATスコア
③志望理由の作文
なのですが、大学の中には以上でまず一次審査を課す所もあります。それを通らなければ試験さえ受けられません。

あと、当たり前ですが、出願者の試験の点数が似たような分布になると、高校の成績で合否が決まると思います。帰国生入試で「確実に」合格を狙いたければ、高校の成績もいいに越したことはありません。

予備校の帰国生コースのウェブサイトには輝かしい○〇大学合格!の文字が並びますが、東大や早慶に合格するような子はやはり予備校の中でも優秀なんだと思います。その輝かしい合格実績の見えない所に、残念にも不合格だった予備校生達もいるわけです(涙)帰国生入試で上位国立大医学部とかに合格する子は、どれだけ優秀なの?と思ってしまいます。

ちなみに予備校の先生に聞いたところ、帰国生コースで二浪三浪する子はほとんどいないそうです。帰国生入試は早い所では夏から始まり、私立は一年を通じて出願時期もバラバラなので、まずは滑り止めでも本命でも私立のどこかに合格し、それから国立に挑戦する子や、もう私立で決めてしまう子もいるので、「全落ちで行く大学が一つもない」と言う状況は珍しいそうです。



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