新年

新年あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。

amirisuの産声が上がったのは東北大震災の年でした。その年に私たち二人は出会いました。地面も気持ちも不安定で不確かななかで、編み物が引き寄せるコミュニティの素晴らしさを再認識した年でした。

そしてまた、2020年。社会の脆さを肌で感じた年となりました。物が手に入らない。行きたい場所に行けない。会いたい人に会えない。不安が暴力を煽る。生活の基盤が崩れる。

夫がリベラルなアメリカ人である我が家にとって、色々と苦しい年でもありました。社会を良くしたい、皆が平等に幸せになってほしい、そんな、私たち皆が持っていると思っていた道徳心や慈愛の心は、実は必ずしも社会に共有されたものではなかったということを思い知らされた悲しい年でした。

そんななか、編み物、そして手仕事が私たちの生活を再び救ってくれたように感じています。先が見えない不安のなか、無心に針を動かして何かを作ること。出来上がった作品を共有すること。Zoomなどを使ったイベントを通じて、友人たちやお客さまたちと沢山励ましあいました。日頃お世話になっている皆さんに楽しみを提供し、励ましたいと思い、昨年1年は色々な試みを行いました。

年が明けて、今年はついに明るい兆しが見えるかと思いきや、まだまだ出口の見えないトンネルのなかにいるような1月。でも震災で私たちが一段強くなれたように、今回もきっと良い未来に繋がっていると信じています。amirisuも今年も頑張ります。気兼ねなく集え、一緒に編み物ができる日が1日も早く来ますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?