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誰かの期待に背くこと。自分を信じること。今回は、ごめんなさいと言えたことを褒めたい。


私から会社に投げるボールは全て投げたので、とりあえず書く。


このnoteを読んでくれてる人で、手元にボールを持ったまま投げることを諦めてしまっている人はいませんか。

会社のために、だれかのために、と自分の夢をあきらめている人はいないかい?

わたしはそうでした。ここから書くことはそういう燻りを抱えている人をほんの少しだけ動かせるかもしれない。だから都合よく曲解していいので自分に重ねて読んでみて下さい。


なんでかって言うと、私がめっちゃだいすきな上司の期待を裏切って退職するからです。


夫からもほんのりとした、会社に残って欲しい気持ちも感じました。わたしはそれも無視します。


だってそれがいつか、彼らをより幸せにすることだと思うからです。というか、絶対にそうするからです。それしかないんです。


大切な人に買うプレゼントを金額で躊躇したこと。
子供の鼻水を心配しながらも、ぐりぐりと拭いて保育園に預けること。
夫は寝ちゃってて、ひとりで明日の仕事の時間に焦りながらイライラして洗濯物を干すこと。
ありますか。
私はしょっちゅうです。

もうこんなのは嫌なんですよ。これって続けば息子のやりたい習いごとをさせてあげられないかもしれなくて、夫の誕生日をお財布の中身を気にして待つことになるんです。嫌でしょ。


そもそもいきさつは、年末にパワハラを目撃し、かばったことでヒートアップされてしまい、一瞬ターゲットになりかけたことでした。ここでこの会社に捧げる労働力と、返ってくるものについてのバランスを改めて考えることになりました。


私はパワハラでしんなりできるような青菜メンタルではないので、年明けにすぐ上司に抗議しました。とはいえ青菜メンタルじゃない私でも、なかなか勇気のいることでした。

だってまぁ言っちゃえばチクるってことでしょ。やっぱりいい気がするもんじゃないのよね。でもパワハラ受けてる人はいい気がしないどころじゃないわけで。チクるって思われたからなんだ?あいつらがチクられることしてんじゃねぇのか?と奮い立たせました。


さて、わたしは今往復4時間かけて会社に通っています。保育園の時間の関係上、通勤時間を差し引くと時短でしか働けません。そして時短は、定時で上がると手取りで10万円を切ります。ゲロ吐きそうです。げー。

フルタイムで働いている時は手取りで15万を切るくらいでした。保育園料は約5万円です。

お給料が5万円減って、出費が5万円増えました。

でも、本気でこの会社がだいすきです。でした。

時短で手取りが減るなんてわかっていました。でも、1年ちょっとの産休育休でコミュニティから抜けた私は孤独でした。コミュニティに属したい。知っている会社なら所属もでき、活躍もできる。そこで思考停止していました。わたしの生ぬるい落ち度です。


わたしは大学を中退して、つまり高卒です。就職した時は21歳になりたてで、社会人のなんたるかなど一切わからず。


なんの実績もない私を、受け入れて育ててくれた会社と尊敬する上司。間違いなくここまで色々評価されるようになったのはこの上司と会社のおかげです。私は死んでいたかもしれません。恩があります。返したいと思っています。


うちは超大手で、本社の打ち出す方針もとても立派です。だけど見過ごしてはいけないことが、現場単位では起きています。わたしは、自分の信念を曲げて会社のために大人しくやりくりするほどの体力はもはやありません。私のゴリラと張れる体力は、楽しいと思えることにしか湧いてこないのです。


年明けに辞めると言ったあと、パワハラ体質を改善するよう部長から所長にお達しが出ました。残念ながら、一切改善されることはありませんでした。


他にも色々と理由は重なったのですが、先日2度目の退職希望を上司に伝えました。二回目ということで、すんなりいく、はずでした。

問題はいくつかありました。

1つ目は、退職の理由を子育てが思ったより大変だったということにしてくれないか、と遠回しに言われたこと。

2つ目は、後任にまた、私と同じ環境の育休明けの女性を引っ張ろうとしているのを知ったこと。

3つ目は、だいすきでとても尊敬する上司からアシスタントとして働かないか打診されたこと。

1つ目と2つ目は、声を上げることも見て見ぬふりをすることもできます。まあしないんだけどね。これについてもやれるだけのことは手を打ってあります。

ただ、3つ目は強い気持ちが必要でした。


もし、私がこれからもどこかで会社員として働くつもりでの退職希望なら。そしたらありがたすぎるほど申し分ない条件でした。


今の場所が嫌だと言うならすぐにでも異動してきて構わない。女性もほかにいるので休みもとりやすい。メンバーも仲のいい人が本当に揃っていて、時間内外ふくめ楽しく働ける。優秀な人のアシスタントとして、その知識や思考を存分に吸収できる。

部長がわざわざ出向いてきて、提示してくれました。

正直なところを言うと、グラッグラに揺れました。歯槽膿漏のCMみたことありますか?あんな感じになりました。歯槽膿漏メンタルです。あんなにもういいやと思ったこの会社に、残りたい気持ちがむくむくと膨らみました。


以前の私なら、きっとその場でわかりましたと言ってしまっていました。

でも、今の私はパワーアップした私です。ほうれん草を食べたあとのポパイです。スーパー事務員ですし、ポパイ事務員です。かっこいいでしょ。
検討します、明日連絡しますと持ち帰り、夫と相談し、脳みそをぎゅうぎゅうに絞りました。


ここからが大切なこと。自分に当てはめてみてね。まじで。


なにかしようとした時、引き止める気持ちがあれば、その要素を分解することを必ずしてください。

私の場合は、引き止められたこの話をどうしてこんなに魅力的に感じるのか。
私はちょっぴりアドラー心理学を学んでいるので、自分の感情が都合よく作り出されることを知っています。


アドラー心理学の第一人者である岸見先生がよく例として出しているのは、引きこもりの人は、外に出て傷つく可能性を避けるために過去のトラウマを引き合いに出して外に出ない理由を作っている、というようなことです。
他にも、親に注目されたい子供は夜尿症になるとのお話もしていました。


だから、きちんと事実を見極めなければいけません。

このお話をいただいたとき、私の頭の中には「1年だけならいいんじゃない?」「半年だけやってみれば?」と声がしました。

だって、尊敬する上司がここまで私に言ってくれてるんだし。

だけどそれを分解していったら、私が避けたいと感じていたのは、上司の提案を断りがっかりされることだと思いました。

上司に嫌われるのが怖い。失望されたくない。

「誰かのために」と自分を犠牲にしている時、どこかで「誰かのせいで私は挑戦しない」という判断をしているということになります。


また、楽しそうなメンバーとはたらくこと。本当に仲の良い相手なら、それが仕事以外でも仲良くできるはずです。


そして、優秀な人のアシスタントとして知識を吸収できること。これについても、私の中でもう一度『優秀な人』を思い返した時に、残念ながらそれは会社のメンバーではなく、コーチングの発信を初めてから出会うことができた方々でした。


もちろん会社で支店長を務めることができる人は優秀でしょう。ただ、わたしには、役職や肩書きがあってもなくても、自分のチャレンジをしていることのほうがより魅力的に感じました。

だから次の日、お断りの連絡をしました。

そうかぁ…また一緒にやりたかったな。一緒にやってた時は、本当に楽しかったよなぁ。と聞こえた残念そうな声。


本当に申し訳ない気持ちになりましたが、同時にここまで言ってくれた大好きな人の提案を断るのだから、私は私の人生を全力で生きなければ。と思いました。


夫の気持ちについても同じです。

「あみが挑戦したい気持ちを大切にした方がいい」といいながらも、不安定な収入になることへの不安感も少し出ていた夫。やさしいやさしい、真面目な夫です。毎月10万を振り込まれることは、私にとってはもはや安定したことではないけれど、それでも夫からしたらそうだったのでしょう。はやく安心してもらえるようにしないとね。


期待を込めてですが、私の尊敬する上司はきっと、こんなことで私を判断しない。夫もそう。


もちろん、目の前で夫や息子が溺れていれば私は迷わず飛び込むでしょう。それくらい「家族のために」ちょー余裕で出来ます。

だけど、この先の長い人生。後何年ありますか?長いですよね。長いとしたらこのまま過ごして後悔しませんか。

そして、それが突然明日終わるかもしれない。そのとき、ゆっくりとまぶたを閉じながら後悔しませんか。


本心の誰かのためにと、誰かのためにという名の鎧というのは分けて考えなくてはいけません。

自分の心によくよく耳を傾けて、聞いてあげなくてはいけません。

わからないで判断するのと、わかった上で判断することは大きく違います。


私は、上司や夫の期待を裏切ることをわかった上で決断しました。これほどに自分に期待してあげるのは初めてかもしれません。したくてもしてきませんでした、だれかのためにという、だれかのせいにして。


自分についての期待は、他人からの期待よりずしっと重たい。非常に怖いです。だけど、近所にはマルハンもコーナンもスーパーもコンビニもファミレスもあります。今と変わらない収入なんて、どうにかなるでしょ。と、思います。

ようやく会社も動いてくれていて、ハローワークと派遣会社からの電話を取り次ぎました。


好きな会社をやめることは、恋人と別れることと似ているなと感じます。

いつかキレイになって再会して、もう一度恋してもらえるように、私はわたしの仕事を立派に育てます。研修に指名で呼んでもらうぞ。


余談ですが、私の尊敬する上司はいつも、自分より一段階上の役職を想定して考えて仕事をしている人でした。出会った時は所長で、今は神奈川を束ねる部長です。つまり、所長の時に部長だったら…と想定して仕事をしている人でした。

今回話した時に聞いたら、もう上が想像できないんだよ、と言っていました。驚きました。いいんだよ、やるんだよ、が口癖の上司でした。

なぜかと訪ねたら、これ以上の役職は、自分にとって大切な考えを捨てないと勤まらない。自分らしさや守りたい後輩と引き換えにしてまでやりたいと思えないんだ、難しいことだよ、とつぶやいていました。

彼もまた、期待と理想の間にいるのでした。


あなたが自分と誰かのスキマで動けないときはいつでも連絡してね。

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