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#吉増剛造
詩人 唖の王、盲目の王ー吉増剛造ー
吉増剛造について書くのは今回が初めてではない。
所属している関西の同人誌で何年も前、試論社から刊行された彼の詩集『何処にもない木』についておよそ評論にいたってない文章を書いている。
「彼の詩は会員制倶楽部のようだ。重いドア、微かな声、意識的に反復するリズム…。しかし微かな声だと侮ってはいけない。あでやかにメイクしマニキュアを施した指で重いドアを押し開くと、首が痛くなりそうなほど上を見上げた滾り
吉増剛造について書くのは今回が初めてではない。
所属している関西の同人誌で何年も前、試論社から刊行された彼の詩集『何処にもない木』についておよそ評論にいたってない文章を書いている。
「彼の詩は会員制倶楽部のようだ。重いドア、微かな声、意識的に反復するリズム…。しかし微かな声だと侮ってはいけない。あでやかにメイクしマニキュアを施した指で重いドアを押し開くと、首が痛くなりそうなほど上を見上げた滾り