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[詩的実験] 愛の技術

浄玻璃がまぶたの重さに変わる
わたしは酒の瓶を持ってあなたの帰りを待っている
きっと、肋骨にできた空白は酒をもってしても埋まらない

雲の鳴らすメロディは美しいに決まっている
わたしは密かに地球の裏側にまわりこむ
記念日はわたしにとって空疎なものでしかない

噓を醸し出す水夫は地獄の扉の鍵を持つ
あなたはその水夫の面貌に魅力を感じ、水夫の手を取る
あなたと水夫は楕円軌道を描く

夜明けの街中でユラユラと揺れる愛の技術者は誰にも見えない
わたしはあなたと愛の技術者を探しに裸足ででかける
帰ることのない家に鍵を閉めて

動揺した道化師は天気をいつも気にする
それは彼の杞憂でしかないのに
月は満月だろうと三日月だろうと彼を嗤う

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