【桜花賞】回顧

桜花賞 結果

桜花賞は
1着 ▲ステレンボッシュ(2人気)
2着 ◎アスコリピチェーノ(1人気)
3着 ☆ライトバック(7人気)
4着 ☆スウィープフィート(6人気)
5着 エトヴプレ(9人気)
という結果でした。

ステレンボッシュとアスコリピチェーノは期待通りの強さでしたね。穴馬ライトバックの激走も印象的でした。

桜花賞 結果(馬券)

最終的な印と馬券は以下の通りです。
無事、的中することができました(回収207%)。

私が見た時点でのオッズでアスコリピチェーノの単勝が3.5倍だったので単勝一点の馬券も考えたのですが、桜花賞展望の記事にも買いたとおりステレンボッシュのファミナンもなかなか良好でした。他に、直接対決のなかったチェルヴィニアもファミナンが良好だったため逆転の可能性もあると考え、馬券はアスコリピチェーノ軸の馬連3点としました。
桜花賞展望の記事はこちらです。

ファミナンが良好・かつ1桁人気の馬は2号族のステレンボッシュ、4号族のチェルヴィニア・ライトバック・エトヴプレの4頭でした。4号族の中から私はチェルヴィニアを選びましたが、ライトバックとエトヴプレの方が好走しましたね。エトヴプレは流石に直前での乗り替わりがどうだろうと思いほとんど選択肢に入れませんでした。ライトバックはファミナンも良く調教も良さそうだったので気になってはいましたが、馬券の点数を絞りたかったため泣く泣く馬券は買えず、といったところです。3頭目は、印をつけなかった人気馬も含め何が来るかわからないなと思ったので馬連にしました。そこは良かったと思います。

ここからは、やさ島的注目馬を中心にレース回顧と、次走以降狙えるかどうかも考えていきたいと思います。

レース回顧

9 アスコリピチェーノ(1人気2着)

アスコリピチェーノは当然ステレンボッシュとの勝負になってきます。
ステレンボッシュは2号族で、2号族は馬群に包まれることなくスピードに乗せると強いです。阻むもののない広いターフで伸びやかに加速するシャフリヤールのようなスタイルが2号族の王道です。
一方アスコリピチェーノは9号族です。9号族が大成するスタイルはズバリ「逃げ」で、道中で他馬と相対的に差をつけておくこと、一本調子(自分のペース)で走ることが重要です。また、末脚はないものの、普通の馬ならとっくに差されているであろう場面でもなかなか差させないのが9号族の強みです。以上のことから、とにかく先頭で4コーナーの出口を迎えるのが王道のパターンだといえます。近年のG1馬ではタイトルホルダーやパンサラッサ、ファストフォースなどが9号族です。
つまり、アスコリピチェーノは4コーナーを出てすぐステレンボッシュに前に出られてしまったところで勝負は決していたように思います。実際に(僅差ではありますが)上がりタイムもステレンボッシュの方が上ですね。

アスコリピチェーノはスタートをうまく出たのにその後前に行けなかったのも良くなかったかもしれません。スタートを出て順調に加速していたのですが、その後微妙に減速し9〜10番手ほどで落ち着いていました。
いくら若駒とはいえ、9号族は多くの場合、少なくとも真ん中よりは前で競馬することが求められます。レース前に一頭だけ激しく発汗していたようですし、当日体調が万全でなかったのかもしれませんね。
鞍上の北村騎手も「スタート後スピードに乗れなかった」「4コーナーで勝ち馬に割って入られてしまった」とコメントされていますね。私もこの2点がこの馬の勝負所だったと思います。

しかし、後ろからものすごい脚で迫ってくるライトバックの猛追を凌ぎ切ったのはさすが9号族というところです。阪神JFでこの馬を「強い!」と思った感覚が蘇る最後の直線でした。こんなに(9号族としては)なにひとつうまくいっていないレースでも2着になれるのですから、やはり力のある馬だという感想です。
次走はどこになるのでしょうか。1400mでデビューしているので、オークスは長いような気もします。個人的にはNHKマイルに向かうのがいいと思います。NHKマイルはG1では珍しく9号族向きなので、現実的に勝つことができると思います。9号族の大先輩には、同じく牝馬でNHKマイルを勝ったラインクラフトもいます。9号族はオークス勝ち馬も多いですからオークスも悪くないのですが、距離に少しでも不安があるならNHKマイルで見たいような気がします。

12 ステレンボッシュ(2人気1着)

ステレンボッシュは、アスコリピチェーノとは対照的に馬の特性を生かして上手くレースを運んでいた印象でした。
先ほども述べた通り、ステレンボッシュは2号族で加速は緩やかなもののスピードに乗せると強いです。よって最終コーナーを出てからはとにかく減速しないことが肝要です。「馬群に入れるな!」がやさ島的2号族のスローガンです。
道中はアスコリピチェーノを見る形の位置取りで、これも非常に良かったと思います。2号族をはじめとする極軽系は末脚が武器で、道中は後方に控えるのが理想的です。真ん中より前にいると持ち味を100%発揮できない馬も多いです。同じ2号族であるジャスティンパレスの23年、22年の有馬記念を見比べるとよくわかります。3号族ですが、同じ極軽系のドウデュースもこのようなタイプですね。
道中の位置取りも良かったですが、運命を分けたのはやはり4コーナーの出口です。ここで9番アスコリピチェーノの内にグッと入ってきて前に出た瞬間がポイントでした。この時アスコリピチェーノは外に弾かれたように見えたのでモレイラ騎手は少々強引だったかもしれませんが、ここは譲れない勝負どころでした。
以下、モレイラ騎手のコメントです。

「ハナに立つのが早すぎるかなと思った」というコメントがありましたが、相手がアスコリピチェーノであればこれがベストのような気がします。多分、アスコリピチェーノを見る形でコーナーを出ていたら差させてはくれなかったと思います。
モレイラ騎手は今回桜花賞を勝ったことで、来年の短期免許取得にリーチがかかりましたね。
ソダシやママコチャのように、産駒に受け継ぐ距離適性が特徴的な父を持つ馬は別ですが、基本的に2号族は長い距離の方が大成します。現役の中央芝G1馬ではシャフリヤール、ジャスティンパレスなどが2号族です。
ステレンボッシュは1800mでデビューしていますし、父のエピファネイア、そしてウインドインハーヘア牝系といった血統的背景からもオークスへの距離延長は問題ないように思います。オークスではアスコリピチェーノより推せる一頭かもしれません。

11 ライトバック(7人気3着)

この馬はとにかく上り32.8の強烈な末脚が印象的でしたね。4号族は先行スタイルが基本形ではありますが、そのような牝系でもこれだけの末脚があるという点で将来が楽しみな一頭です。
今回はレース適性もあり、状態も良く、レース展開もうまく噛み合ったように見えましたが、瞬発力があり馬群から抜け出せる4号族はそれだけで負け知らずになれます。これから勝負強さや精神力を磨いていってほしいです。

7 スウィープフィート(6人気4着)

一戦一戦成長を感じる馬です。今回もそうでした。チューリップ賞を制し、桜花賞で掲示板を確保し、いまのところ偉大な祖母スイープトウショウと遜色のない成績で来ていますね。
5号族は数が少なく傾向を把握するのが難しいですが、成長曲線的にはスロースターターなところがあるように感じます。
オークスは距離的にもコース的にも、桜花賞より向いていることは確かです。オークスでは本命ないし対抗に推したい馬ですね。

まとめ

今年の3歳牝馬は個性豊かですね。現時点で2強っぽいステレンボッシュとアスコリピチェーノもかなりタイプが違いますし(ウオッカとダイワスカーレットみたい)、まだあまり牝馬戦線に関わっていないレガレイラという馬もいます。クラシックが終わり、同世代の牡馬や古馬との対戦が今から楽しみです。

来週の皐月賞も展望・回顧を書けたらいいなと思います(希望)。
それでは、また来週!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?