NYでランウェイを歩くまでの道のり
こちらは、「1日10本!New York Fashion Weekのキャスティング」の続きになります。
前回はプレキャスティング、キャスティングについてお話ししましたが、まだまだショー出演までの道のりは長い!さらなる審査に進みます。
◆Call back
NYFWの流れとしては
プレキャスティング
→キャスティング
→フィッティング
→ショー本番
というのが一般的ですが、例外として、あまりにも大人数から選ぶ際は、キャスティングとフィッティングの間に”Call back"と呼ばれるものがあります。”呼び戻す”という意味のこれは、プレキャスティングとキャスティングで絞ったモデルたちから、さらに人数を絞るための3次審査と言えます。キャスティングを受けた翌日に呼び戻されることもあれば、その日の数時間後に緊急で向かうこともあります。
Call backでは、キャスティングと同じように1〜2往復歩いたり、スナップを撮ったりします。
私が経験した中には、呼び戻された7〜8人が縦一列に並び、前の人に続いて全速力で歩く(faster!faster!って言われながら歩いた記憶が…)といった変わった形式のものもありました。歩き終わったら廊下で待機、その後担当者から”名前を呼ばれたモデル”は帰宅、”呼ばれなかったモデル”は次のフィッティングに進みます。ものの数秒で勝負が決まる、中々に厳しいキャスティングでした。
海外ではこのCall backが頻繁に行われますが、日本ではほとんどの場合がキャスティングだけで終わります。そもそもモデルの数自体が少ないことと、キャスティング会社によって受ける人数がはじめから厳選されているため(書類選考など)です。
唯一、海外デザイナーが来日して行うショーでは何度か経験しました。
◆油断できないフィッティング
さて、Call backを通過したらほっと一安心のフィッティングかと思いきや…まだまだ気を抜くことはできません。
日本ではフィッティングに進めたら、それはショー出演が確約されたのと同じ。ですが、海外では違います。
服をきた段階でまた審査されます。フィッティングしてみたらイメージと違った、似合う服が他のモデルとかぶってしまった、サイズが調整できないくらい合わない(モデルが細すぎてNGの場合も…!)、モデルを並べてみた時のバランスなど、理由は様々ですが、ここで落とされることも多々あります。私も数えられないほどありました。
またブランドによっては、より似合うモデルを探していたり、日程がかぶった他のブランドにモデルを取られてしまい直前までキャスティングしているところもあります。
フィッティングしている自分の横でキャスティングが続いていると、”自分は本当に決まるのか…?”とこちらも最後まで気が気じゃありません。
◆終わりに
数えてみると、NYFWでは1つのブランドにつき合計4回もの審査を受けていることになります!!こんなにも人から審査され続けることってあるだろうか…。
はじめて挑戦した時は、何もかもが日本と違うことに衝撃を受け、道のりの長さに気持ち体もボロボロになりました。そこから何回かこなして仕組みが分かった今でも、多少の心の余裕はあれど、やっぱりとんでもなく疲れます…!
ここで勝負するモデルたち全員を尊敬するくらい、中途半端には挑戦できない仕事だなと、改めて感じています。
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