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空の上の弟へ.

弟とは4歳ちがい。27歳の時に心臓の発作で旅だった。弟を語らずとして今の自分はいない。

弟の夢は,ケーキを作ることで,最初は私と同じパン屋さんで働きはじめ,それからやはりケーキが作りたいと他のケーキ屋さんへと渡って行った....。

弟は頑張り屋さんでサッカーが好きで,中学校に入ると反抗したりはしていたけど家が貧かったのもあり,部活をするなら自分で何でも揃えなさいと言われて新聞配達をしてトレーニングシューズや,スパイク靴を買っていたのを覚えている。

その弟がケーキ職人を目指してみたいと思ったきっかけが,まさかの私が高校3年の時,たまたま家庭科の調理実習で作ったクリスマスケーキ。

実はスポンジは失敗したのだけど先生は,それを知っていて私の完成したケーキをみるなり『見た目はいいよ。』ってほめてくださった☺️

ケーキを全体的に見るとペパーミントにもうすこしだけ白をいれて淡いグリーンになった。土台はできたので,あと
は白で雪山をイメージしてチョコレートの家・メレンゲのサンタ的なものを乗っけてアラザンでキラキラの星をふりかけ生クリームで薄いピンクの花を乗っけて完成した✨

これを,いつもは自転車で帰るところケーキを持って帰るためだけに,バスに乗って大事にそれを両手で抱えて持って帰った。

ただいま~といってケーキの箱に食いつく家の男子軍。私はと言うと素直にスポンジ失敗したよ~♪と告げる。。弟だけがそのケーキをなにか?はじめてみました的な目がキラキラ✨していたのをおぼえている。

まぁぁ,家はホールでケーキを買ったりしない仏教にどっぷりの家だったのもあり,誕生日はもちろんイベントは無関心。

何とも,この失敗したとも思われるケーキがまさかの弟の夢のきっかけを作ってしまうとは,人生はわからない。

弟は思いついたら行動がはやくて,独学でドイツ語を勉強したりしてオーストリアに旅行へ行ったりして,私をおどろかせたりもした...

そんな弟の部屋にはマラドーナのポスターとバイクのポスターが貼ってあり...
私と同じく"詩"を書く少年でもあり
私は下手だけど,弟は感受性が強くて
新しい物が好きで。その笑顔は苦労を感じさせないお日様のような笑顔...
いつもまわりをほっこりさす君。

この時期になると思い出す。

心の中にいつも同じ笑顔で笑ってくれる

ダメになりそな,生きるのがつらい時

「姉ちゃん,また来るね」

の最後の言葉が,寄り添い励ましてくれる

空の上の弟へ。

いつも ありがとう。




最後まで読んでくださりありがとうございました。では,また。

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