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意識してやるか、な~んとなくやるか

手芸(主に編み物)の講師をやっています。

レッスン中、間違えて直そうとされている生徒さんに、まずお伝えしていることは、
「どこを、どう間違えたか確認してからほどいてください。」
というこの一点。

私もそうですが、間違えると、悔しいし、後悔もするし、「もうどうしてこんなことやっちゃったんだろう~」って、情けなくもなる。

間違いはなかったことにしたい、とつい思ってしまう。

まあ、幸いなことに、大抵の場合、間違っても元に戻せます。
そう、なかったことにできるんですね。

ですが、どこをどう間違えて、どうやるのが正解だったのか、それを理解しないままゼロに戻して、またイチから始めたとしても、同じ間違いをやってしまう・・・のは、よくあることです。

間違いは誰にでもある。
取り返しがつかない間違いは、そうそうは起きない。
でも、
その間違いを隠してしまったのでは、成長はないのだと思います。

間違いを認め、何がいけなかったのか検証して、次は間違えないように意識する。

意識する・・・これ大事です。
ここを間違ってたから、今度は気をつけなきゃ・・・と自分に言い聞かせてからやり直すのと、
何も意識せず、次は間違いたくないなあ~、ぐらいしか思ってないのとでは、結果に差が出ます。

そこまで意識してなくても、2度目は間違わずにいけるかも知れないですが、
本当の意味で理解し自分のものにできているかどうかが大事だと思います。

いつかまた同じ場面に出くわした時、「あ、あの時のあれだ。これこれ、間違いやすいのよね。」と、ちゃんと思い出せるか、どうか。

「あれ、これ、何かやった気がするけど、何だっけ??」
とあやふやで、どれが正解かさえ思い出せなければ、過去の失敗が生かされていないことになる。

教えていて、頻繁に感じることは、
ちゃんと意識できているかどうかが、正しく理解する上で大切だな・・・ということ。

間違いを見つけて、正解がわかっても、それをしっかり自分の中に意識付けすることが重要ですが、
「もう間違いたくない。」とか、
「どうして同じ所を間違うんだろうか。」とか、
「やっぱり私には無理なのかな。」とか、
まるで本筋とは違うところにばかり意識が飛ぶ人がいます。
今作っている物の技術的な話をしているのに、
いつの間にか、ご自分の心の問題にすり替わっている、ことあります。

誰しも失敗はする。
間違うことはプロでもある。

そして、同じ失敗は繰り返したくないと思うのは、皆同じ。

だからこそ、今間違ったことの、技術的な面に目を向け意識して欲しい。

講師は、間違ったことがダメだと言ってるのではなく、
間違った原因を正そうとしているだけです。

間違いは誰にでもあり、失敗した時がチャンスと捉えて、そこから何かを学び、次に生かせるかどうかが大事だと思います。

技術的なことを教える仕事だけど、時に、(いやかなりの頻度で)精神的な部分へと話が飛びます。

ちょっとした手仕事の中にも、精神世界が潜んでいる。

だからこそ、面白い。







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