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歩くことでみつけた、母と私の発見。
「こんなに歩く生活、お父さんが生きていた頃はまったく想像できなかった」
そう母が言ったのは、犬の散歩の帰り道、細い路地を曲がったときのことだった。
「わー、お嬢発言でたよ」と茶化した。
私は、母の言葉だけを頭の中で反芻しながら、左右に揺れる短いしっぽを眺めた。
私は、母と一緒に歩いた記憶がほとんどない。
母と出かける時は、いつも車だった。
車を運転する母は、前しか見ない。ただ、ひたすら前。
私が思い浮かべる、昔の母の姿はいつも横顔だった。
その姿は、今までの彼女の人生そのもののような気がした。
4年前、母と私は鎌倉へ引っ越した。
犬の散歩がてら、ビールを片手に一緒に歩くようになった。
近所のコンビニまで行く時もあれば、海辺まで行くこともある。
歩くと色んな発見がある。
新しくできたカフェ、季節を感じる草花、たぬきやリスに遭遇することもある。
そんな発見に気がつくのは、大抵母である。
そんな彼女を発見できたことが、私の1番の発見だなと嬉しく思う。
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— 柳澤 亜美 (@AYngsw) January 20, 2020
444文字でできた、この優しいゆるやかな世界に飛び込んでみたい
そう思ったので、おすすめさせていただきます
読んでみてください。
お母さん、僕はもう走れません|H.FUNATOGAWA @fu_na_cchi #note https://t.co/ahi85x3EpT
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