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世界の伝統的なお菓子〜イギリス〜

このシリーズを書こうと思ったきっかけは、イギリスのお菓子でした。
というのも、最近イギリスの大人気番組「ブリティッシュ・ベイクオフ」を観て、見事にハマりまして。
※「ブリティッシュ・ベイクオフ」とは、イギリス全土から応募してきた学生や製菓・製パン業界以外のところで働いている方などアマチュアのベイカーたちが焼き菓子やパン作りの腕を競う番組(昔のテレビチャンピオン的な)

その番組の中で、メインの調理シーンの合間にその回のテーマであるお菓子やパンの歴史を紹介するコーナーがあり、それを観ている時に小学生の頃に世界の伝統的なお菓子について調べていたことを思い出し、noteに書いてみたという感じです。

さて、本題に入ります。
喫茶文化のあるイギリスで、お茶とお茶菓子は切っても切れない関係です。
たくさんある伝統的なお菓子の中から代表的なものとマイナーなものをいくつかピックアップしてご紹介していきます。

そうそう、今回から形式を変えてみました。しばらくこれでいこうかなと思うので、分かりやすい/分かりづらいなどご意見ありましたらコメントをいただけると嬉しいです。

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❶スコーン

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・1800年代後半に英国北部のスコットランドで誕生
・大体が丸い形のサクサクした厚みのある焼き菓子で、真ん中の割れ目で割ってジャムやクロテッドクリームをつけて食べる
・アフタヌーンティーなどお茶のお供に食べるのが一般的
・スコーンの食べ方としては、ジャムを塗ってクロテッドクリームを載せるコーンウォール式とクロテッドクリームを塗ってジャムを載せるデヴォン式の二つがある
・語源は諸説あり、「良質な白いパン」を意味するオランダ語の「schoonbroot」やドイツ語の「sconbrot」を語源とし、それがスコットランドで「scone」になったとする説や、スコットランドの古都パースのスコーン村で王の戴冠式に使われていた椅子の土台に関係するという説などがある

❷ショートブレッド

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・12世紀から作られており、16世紀に今の形になったと言われている
・昔は高級品で結婚式などの特別な日に食べれらるお菓子だった
・"short"は食感がサクサク、ポロポロするという意味の形容で、"bread"はいわゆるパンのことだが、この2つの単語が合わさると「バタークッキー」(油分のたくさん入った分厚いもの)を指す
・クッキーとの違いは材料と作り方で、ショートブレッドは小麦粉・バター・砂糖・塩の4種類の材料のみで、粉にバターを細かく入れ混ぜて砂糖を混ぜる作り方である(クッキーは卵が入り、バター、砂糖、卵を混ぜた後に粉を混ぜる作り方)
・既成品では、イギリス・スコットランドのウォーカー社(Walkers)の製品が有名

❸トライフル

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・カスタード、スポンジ、フルーツ、ゼリー、生クリームを器の中で重ねたデザート
・語源は「気ままなおしゃべり」だったり、残り物またはあり合わせで作ったデザートだから「つまらない物」と言う意味合いがあるという
・トーマス・ドーソンが1596年に英国で出版した「The Good Housewife's Jewel (良き主婦の宝石)」という本で紹介されたレシピでトライフルという名称が使われた
・その60年後、卵を加えることとアルコールに浸したスポンジケーキの上にカスタードを乗せるようにレシピが改良された

❹ジンジャーブレッド

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・生姜を使った洋菓子のことで、クッキーやケーキなど多数種類がある
・ローマ時代に、アフリカ産の良質の生姜とともに伝わったと言われる
・イングランド北部のヨークシャー地方ではパーキンというオーツが入っているケーキ状のジンジャーブレッドがある
・ケーキ状のものは他にモイストトリークルジンジャーブレッド(トリークル=糖蜜が入った黒っぽいしっとりとしたケーキ)などがある 
・クッキー状のものだと、おなじみのジンジャーブレッドマン、ジンジャーナッツ(ナッツは入ってない!)、マーケットドレイトンジンジャーブレッド(星口金でしぼった独特の形状)など地方によって様々なものがある

❺プディング

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・イギリスで5世紀ごろから食べられている伝統的な家庭料理のひとつ
・卵や牛乳、小麦粉、香辛料などの材料を使って蒸し固めた料理の総称である
・日本の「プリン」と混同しがちだが、それは「カスタードプディング」であり、「プディング」の一種である
・洋酒を効かせたドライフルーツをたっぷり入れた「クリスマスプディング」がイギリスのクリスマスの定番
・puddingの原型は古英語のpuducで、元来は腫れ物を指す語であり、これが中英語でソーセージの一種を指すpoding やフランス料理の腸詰boudinとなり、今日の多様な蒸し料理のジャンルを指すpuddingとなり、後にゼラチンやコーンスターチで固めるタイプの料理もその形状からプディングと呼ばれるようになった。

❻ジャムローリーポーリー

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・イギリスの伝統的なプディングの一種で、スエットという牛や羊の脂を含んだ生地を平たく伸ばしてジャムを塗り、ロールケーキと同じように丸めて蒸すか焼き上げる
・焼きたて(または蒸したて)にカスタードソースを添えて食べる温かいスイーツである
・19世紀前半に考案されたと考えられている
・イギリスでは学校給食として定着しており、イギリス人に幼年時代を想起させる食べ物の一つになっている
・普通はラズベリージャムを使用するが、糖蜜やマーマレードを使用する場合もある
・スエットがない場合はバターで代用する
※画像はフリーのものがなかったので一番近そうなイラストにしました

❼トリークルタルト

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・タルト地にたっぷりの糖蜜とブラウンシュガー、レモン汁、数種類のスパイスとジンジャー、パン粉などをよくかき混ぜたものを入れて焼き上げたものでかなり甘い
・温かい状態でも冷やした状態でも食べることができ、クロテッドクリームやアイスクリーム、カスタード、ホイップクリームなどのクリームを添えて食べる
・ハリーポッターに登場するお菓子で和訳では「糖みつパイ」とされている
・トリークルタルトという元々の意味は、コックニー(ロンドンの労働者階級)のスラングで「恋人」を意味するそう
・知られている中で最も古いレシピは、イングランドの著者メアリ・ジュウリーが19世紀末に料理本に記したものである


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イギリスのお菓子、奥が深くて面白かったです。
ジャムローリーポーリーやプディングは機会があれば食べてみたいな、と思っているので、お店で出しているところを探してみようかなと思います。
自分で作ってみたいけど正解が分からないので…笑

そういえば、この記事を書いているタイミングでトリークルタルトの味のラテがタリーズから出るとリリースされ(2021年11月現在)絶対飲みに行こうと決めました。楽しみ。

引用元:
https://www.cafe-nakaakari.jp/%E3%81%8A%E8%8F%93%E5%AD%90%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2/
漫画「午後3時 雨宮教授のお茶の時間」
https://delishkitchen.tv/articles/443
https://www.shane.co.jp/column/detail/id=44542
Wikipedia



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